浅間日記

2006年03月14日(火) ナヌークと扶養家族

寒い日。
図書館へ行って、ちょっとした調べ物。

ついでに、「北極のナヌーク」というドキュメンタリーのビデオを借りる。
カナダ北東部で暮らすイヌイット、ナヌーク一家の生活を追ったもの。

撮影したロバート・J・フラハティと言う人は、
ドキュメントの父とも言われているのらしい。
この映画の撮影も、数々のトライアンドエラーの上に完成している。
そういう苦労話のような、愚痴のような文章を、冒頭に長々と読まされる。



家長のナヌークさんは、見事なまでに甲斐甲斐しく家族の世話をする。
たった一人で、一日の生活の計画を立て、段取りをし、
アザラシと格闘し、雪と氷で家を普請し、毛皮を剥いで服をあつらえ、
子どもを船やそりに乗せ、雪を払い、時には遊び相手をする。

家長とそれ以外の家族、という区分が、映像から明確に感じられる。

文句なしに、家長は家族を養っている。
その様子は、奉仕でもないし、貢献でもないし、
別に生きがいという訳でもなさそうだ。

おそらく文明とか文化に由来する感情ではないのかもしれない。
不可思議だ。

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