浅間日記

2004年01月16日(金) 赤塚不二夫

朝から、(朝だからか)とても寒い。
4時ぐらいになると、「もののけ姫」のダイダラボッチの如く、背後の山から寒気の塊がぬーっと降りてくるのを、布団の中にいてもはっきり感じる。
ピシピシピシーと、端から順に、窓が、畳が、家具が、自分が、凍てついていく。
こういう人知の及ばない自然の力を感じられる時、(寒いのはすごく嫌なんだけど)ちょっとマゾ的にうれしくもある。
アーモーヤッチャッテチョウダイ。

赤塚不二夫対談集を読んだ。
対談している人は、タモリ、柳美里、北野武、ダニエルカール、談志師匠、松本人志、だったかな。
「笑いの質が下がっているのは、受け手が堕落しているんだ」ということを色々な人の前で発言している。昔は笑いのセンスが高かった、今はただの駄洒落が落語というじゃないか。と。
歌舞伎が(古典であっても新作であっても)現実のコミュニケーションを再現しているかどうかはわからないけれど、確かに会話が細やかだなあと思うし、そこまで遡らなくても、自分より前の世代の人の話し方というのはとても丁寧だ。言葉遣いというよりも、話のやりとりが丁寧だ。

それと印象的だったのは、実は赤塚不二夫って社会の色々なことに実はすごく怒っている人だと思うのだけど、その怒りのエネルギーを笑いに変えるための「変換器」がものすごく優れている。変換ノイズもないし、エネルギーロスもない。怒り100%を笑い100%に完全にスイッチしている。曰く、「チャップリンみたいに最後説教臭いのはダメ」なんだそう。だから対談集を読むまでこんな人だとは全然わからなかった。

「天才バカボン」が話題のそこ個々に出てくるせいか、全体に懐かしい昭和の文化のにおいがする。タモリとの出会いの辺りも、なんか自分が子どもだった頃、おぼろげに感じていた大人の匂いがぷんぷんしていいにおい。

こういう本質的なところの話をする人には、すぐ騙されちゃうんだよなあ、私。まあいいや面白かったから。これでいいのだ!



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