| 2005年01月03日(月) |
その手は桑名の焼き蛤。 |
数年前の大晦日 我が家にとてつもなく重たいギフトが届きました。
ギフトからは小さな音さえしてきます。 水までしたたり落ちていました。
そう それは大量極まりないハマグリ御一行様約5キロ。
まさかそれを大晦日に夫婦で平らげるわけにもいかず 当時はまだピンシャンして現役の料理人だった私の父に電話して保管方法を聞きましたところ 彼らは涼しい玄関などで 塩水とともにボウルに入れて置いておくと数日は大丈夫とのこと。 かくしてきゃつらはボウルや大鍋等に分けて入れられ 玄関で年を越したわけでありました。
水管から夜通し水をとばしまくってくれたおかげで 元日の我が家の玄関はすっかり水浸しでありましたが。
やがてきゃつらはまったりと旨い酒とともに次々と蒸され 年始客に次々と平らげていただき 三が日で無事にハマグリ生命を全うしたわけでありますが 実は 私にはその大量のハマグリの恩恵には 些少しかあずかれなかったという思い出があるわけで。
なので今年の正月こそは私もハマグリを堪能するぞとばかりに 年末、探しましたよハマグリさん。番組スタッフ探しました。そして見つかりました。伊勢にいらっしゃいましたよ。
てなわけで注文。Mサイズ3キロ入りを2ケースです。買いすぎ。
でも良いのです。客の分と私の分なのです。私の分は1キロですとも。今回は誰にも渡すもんか!
そして大晦日の夕方、ハマグリが届きました。濡れた新聞紙でくるんで冷蔵庫で保管すると良いそうです。夫の応接室の冷蔵庫に行っていただきました。私の分はベランダの影です。これでOK牧場です。
そして今日、私がハマグリを満喫する時がやってまいりました。ビールも冷えてます。
濡れ新聞をそっとめくると そこにはまだまだ元気なハマグリが 「キュッ!」と言って水をとばしてくれました。
「キュッ!」だなんて ああ なんと愛くるしいハマグリよ 君たちの姿をみていると 遠い昔の初恋を思い出すようだよ
さあ共に語らおうではないかこの新年に! さあ共に酌み交わそうではないかこの酒を!
ああ 君らは煮えたぎる酒の中へ身を躍らせ その固く閉じられた口を大胆に開き これまでその小さなからだに秘めていた熱き思いをほとばしらせるのだ
いざ食らわん君の全てを!
・・・美味。
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