そんな演歌もありました。
いえ別に演歌の話を延々としようなんてわけでなく 今日の福岡地方は雨だったんですがという前フリに過ぎないんですが やっぱり雨の話よりこっちにいってしまうことにいたしましょう。
演歌。 演歌といえば島津ゆたかでしょうか。
私の記憶の中からどうしても出ていかない くだらなくも恐ろしい彼の二大ヒット曲。 「ホテル」 「くせになりそう」
不倫というものは かくも女を愚かにさせるものかと 私は島津ゆたかに いえ、正しく言えば作詞家のなかにし礼に教えてもらったわけであります。
この歌があまりにも 当時ウブだった私には強烈すぎたために 以来異様に「不倫」を毛嫌いする私であります。
しかし 大人の世界は不倫まみれです。 右を向いても左をみても いつかきっと離婚してくれると信じる浅墓夢子嬢と 下半身にその優柔不断な脳味噌を完全支配された大脳精子男氏の 本人たちだけのメルヒェンな世界が繰り広げられまくりなのです。
と いいつつ私の友人知人には不倫真っ最中がぞろぞろです。 その中には略奪に成功した者あり 略奪真っ最中の者あり 略奪失敗なるもぐずぐず続けている者ありと 見事なまでに様々です。
私自身は不倫許すまじですが 他人の不倫にはとやかく口だし致しません。 ですが我が事となると違います。 なので結婚当初より私の夫に対してもその予防策は怠りません。 「ホテル」の歌詞を例にとってシュミレーションしてみましょう。
手紙を書いたら燃やされる 電話をかけたら逆探知 ホテルで会って ホテルで見つかり 会社と自宅に内容証明
いいですか? 夫に余分な自由を与えてはなりません。 夫は「二人」と書いて「夫」なのです。 「三人」になったら「夫」でなくなるのであります。 面倒だからといって夫を野放しにすると いつどこでどんな野良猫野良豚に乗っかる又は乗っかられるかわかったもんじゃないのです。
うちの亭主、モテるような顔じゃないし なんてことは放っておく理由にはなりません。 モテるような顔じゃない亭主とうっかりつがったあなたがいるわけですから あなたのような好奇心旺盛な女は結構いるのです。
うちの旦那、不倫できるような金持ってないわ なんてことも放っておく理由にはならないのです。 金がなくても愛さえあればと あなただってうっかり思って信じてずるずるとここまできてしまったのですから。
夫を放置してはいけません。 縛りましょう。見えない貞操帯で。 縛りましょう。亀甲縛りで。 踏みつけましょう。ハイヒールで。
あ、脱線しましたか。
ではもう一度。
夫を見失ってはなりません。 家庭を顧みぬ行為をひとたび行えば どんな恐ろしい仕打ちと恐怖と果てしない孤独が待ち受けているかということを 絶えず静かに優しく教え込むべきであります。
愛は調教。 愛は躾。
彼の下半身もしっかり躾てこそ 円満な家庭を不動のものにすることができるというものでしょう。
そうそう ご参考までに。 私の夫はときどき接待で連れていかれる店のおねえちゃん方の名刺を胸ポケットに入れたまま帰宅することがありますが そんなときの我が家の処置方法をご紹介いたしましょう。
夫が眠りについたのを見計らい その名刺をスーツから抜き出します。
次によく研いだ出刃包丁で名刺をひと突きにし 書いてある文字を焦がさないよう一端をガス台であぶります。
その状態のままキッチンに放置しておきますと たいてい午前三時過ぎ頃 喉の渇きに耐えかねた夫が起き出してきて冷蔵庫から飲み物を出そうとした瞬間 その出刃包丁に刺された名刺を目撃し ギャッッ!!!と叫んでコップを取り落とすことでしょう。
これで万全です。←そうか?
私は思います。 奥さん雑誌の特集がいつも収納だの節約ですが 収納や節約で見苦しくも必死な妻になって夫に去られる前に 節操と甲斐性のある夫の愛し方育て方でも特集したほうが良いのではないか、と。
ほんとになかにし礼の昔の作品はぁゃιぃ満載で素晴らしい限りであります。
|