えー、明日は息子のプレ幼稚園初日なので、 隠れ白髪でも抜いておこうと思い、 鏡の前に座りました。
私の白髪はたいてい下のほうにあり、 かきあげないと見えません。 しかし、かきあげると長ーい白髪がけっこーでてきます。
一本、二本と抜くウチに、 だんだん無心になっていきました。 テーブルの上のティッシュには、抜かれた白髪がわらわらとあります。
どのくらい時間がたったでしょうか、 私はふと、鏡の中の自分をみつめてこんなセリフをつぶやきました。
「この髪を抜いてな・・・この髪を抜いてな・・・かずら(鬘)にしようとおもうたのじゃ」 (芥川龍之介/羅生門より)
・・・真夜中に白髪を抜くのはやめましょう。
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