いつものように仕事を終え、
いつもの帰り道で家路に着き、
いつものように近所のパチンコ屋の駐車場を通って、
いつもの近所のコンビニに行く
・・・はずだった。
パチンコ屋の駐車場で
轢かれた猫らしきモノを見つけて、
私は思わずブレーキを踏んだ。
私の車のライトを受けてキラリを首元に光るモノを見て、
ああ、この仔は飼い猫なんだな、
家に帰れなかったんだなぁと思いながら
駐車場の端に車を寄せた。
もう生きてはいないだろうけれど、
そのままにしておいてはまた轢かれてしまうから、
せめて端に寄せておいてやろうと思って、
車の中に偶然積んであったビニールを持って、
車を降りた。
私のいつもの行動。
近づいて行き、亡骸を覗きこむ。
私が鈴だと思ったモノは
その仔の顔面から零れ落ちた
その仔自身の瞳だった。
死んだばかりの猫の目は、
まるで生きているかのように光る。
それがついさっき死んだばかりだというコトを
イヤと言うほど物語っていて、
息絶えたその仔のまだ暖かい身体に触れて
誰も通らないところにその仔を抱えていって
改めて横たえて、
私はコンビニに行く気が失せて帰ってきた。
ごめんね。
これ以上何もしてやれない。
そのまま実家に寄って、
母親にその仔のコトを告げると、
明日清掃局に連絡して持って行ってもらうから、
アンタは塩で手を洗いなさいと言われた。
そのまま野ざらしにしておくのは忍びないから、
せめて燃やしてもらって、土に還ってもらおうと言われた。
黙って手を洗っている間も、
目に焼き付いているあの仔の瞳。
・・・人間ってなんだろう?
そんなコトを考えている私もまた人間で。
エゴイズムの塊で。
私は自分を愛しているけれど、
自分が人間なのが少し悲しくなった。
|