天上天下唯我独尊

2006年10月16日(月) 月曜の光

大好きな「TVのチカラ」がなくなってしまい、私は月曜日の楽しみを失ってしまった。
やはり同番組のファンで、「テレチカ愛好会」(会員数2名)を結成していた友人と、
「この間、テレビ朝日の使途不明金問題で解雇されたプロデューサーが、TVのチカラ担当だったんだって。その煽りで番組も無くなっちゃったんだよ……」
「なぬー! そんな、悪いの番組ではなくてプロデューサーじゃないか。私達の楽しみまで取り上げる事無いのにさ〜」
「だよねえ。後番組は『Qさま!!』だって。つまんね〜」
「あんな深夜番組、ゴールデンに持って来ても、あっという間に潰れそうだわ。バラエティなんてつまんないだけで、全く世間の役に立ちゃしない。事件解決のためにも、困っている人々のためにも、テレチカを無くしてはならない!」
などとメールのやり取りで気炎を上げていた。

週に1度の楽しみを奪われて魂の抜け殻になっていた私だが、それに代わりそうな番組を見付けた。
「のだめカンタービレ」である。
巷で大人気のクラシック漫画らしいが、雑誌でちらりと立ち読みしたものの、何も感じなかったので(途中の1話だけじゃそんなものか)大して興味も無かったが、まあ第1回ぐらいは観てみるか、と思ったのである。
月曜夜9時のフジ系列を観るのは、実に久し振りだ。
これまでの月9は若者の恋愛ドラマばっかり、どうでもいいような実に詰まらない内容で、観る気もしなかったからである。
自分の事も碌に解っていないような餓鬼共が愛だの恋だの、くっ付いたの別れたの言っても、そりゃ己が馬鹿だからじゃ!という感想しか、観ているこっちは抱けない。
しかし今回の月9は違うらしい。
「突き抜けた月9」、一体どんなドラマだ?

正直言って期待はしていなかったが、観てみると、素直に楽しめた。
これは毎週観る!と、普段ドラマを観ない主人も言うほど。
我々2人ともクラシック音楽は好きなので、クラシックを題材にしたドラマは粗が気になって苛々しそうなのだが、気にならない程度に作られているし、コメディーだと思えばどうという事は無い。
サッカーファンが「キャプテン翼」を読んで、「立花兄弟の技は反則ではないか。サッカーへの冒涜だ!」などとは怒らないのと同じである。
それに、ドラマ内の音楽が全てクラシックというのも良い。
勿論全曲ではなく、色々な曲がつまみ食い程度に出て来るが、これ何て曲だっけ?とか、この場面にこの曲を持って来るかー!など、違う角度からも楽しめる。

大学で音楽を学んだ友人は、嫌な事が重なって暫く音楽から遠ざかっていたが、原作の漫画を読んだのが切っ掛けで、最近またピアノに向かえるようになったと言う。
「全巻揃えちゃった。ドラマも観たけれど、あれを観ると、学生やり直したいって思うよ」
と、彼女は笑っていた。


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