日々是迷々之記
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毎日会社の報告ばっかりで気が滅入っていたので今日は物欲ワールドに足を踏み入れた。私の場合、物欲ワールドはファッションやコスメ、こじゃれたグルメではなく、パソコン、アウトドア関係、乗り物関係、酒関係、などの方面になるが、今日は電化製品に燃えているのだ。(萌えているというべきか。)
最近大阪では大型家電量販店がしのぎを削っている。東京系「ビックカメラ」「ヨドバシ梅田」「ヤマダ電機」など。どこもポイントカード制度を導入し、キャッシュバックをしてくれる。店員さんも若い人が多く、愛想も良い。レシートを両手で手渡ししてくれるのはびっくりした。しかし、「これとこれと買うからまけて。」は通用しない。
かたや古参の大型店だ。「ジョーシン」「ニノミヤ」「ミドリ電化」「マツヤ電機」などがあり、ポイントカードもさほど力を入れておらず、耳にエンピツを挟んだオッチャンと電卓をたたきながらあーだこーだと交渉する。「持って帰るからまけてーな。」「これとこれ買うからまけてーな。」「なんかちょーだい。」がある程度通用する。
大阪商売は好きな世界だが、最近は悲しいかな東京系大型家電量販店に足が向いてしまう。それはごく単純に店がでかいからだ。1つのビルでパソコンから書籍、おもちゃにカメラに時計、カーナビ、5.1chシステムまでいじくりたおせるなんて!ってことで立ち寄ってしまうのだ。
今日はまず、カーナビを見た。すると嬉しいことに目を付けているHDDナビと、評判のよいDVDナビ「楽ナビ」が並べて置いてあり、操作してみることができたので二人してかなりとりつかれて遊んでしまった。しかし、HDDナビはすごい。スーパーマップルを開くときに開きたい地域が一発で出たときのうれしさが連続するような感じだ。クイックなレスポンス。電話番号検索も一瞬だ。これはお金さえあれば買いだと感じた。文明の進化度で言えば、馬車の時代に自動車が登場したのに値すると言うのは言い過ぎか。
次は顕微鏡を見た。ダンナさんは望遠鏡派だが、わたしは顕微鏡派なのだ。小学校の入学祝いに今は亡き父親が何故か顕微鏡を買ってきた。染色液、メス、プレパラート類がセットになった本格的なものだ。母親は危ないと言い、メスと染色液セットはしまわれてしまったが、私は顕微鏡のミクロ世界に引き込まれて、いろいろなものを覗いていたのだ。最初は塩の結晶、タマネギの薄皮など「コドモの科学」で紹介されているようなものを見ていたが、そのうちに潰した蚊、カサブタ、まゆ毛の毛根など、そこらへんのどうでもいいようなものを見るのに尽力するようになった。
で、店頭の顕微鏡である。同じメーカーの物が売っていたが値段は当時とあまり変わらないような感じだった。しかし、小型CCDカメラをセットして、外部モニタに出力できるものがあってうなってしまった。これはイイ!パソコン用としてはインテルから子供用のUSB接続の顕微鏡が出ているが、これは倍率が低く使い物にならないのだ。うう、欲しい…。
その他、食器洗い機、Athlonデュアルのマザーボード、LinuxとウィンドウズのデュアルOSのノートパソコンなど色々見て回り、気が付くと晩の7時を越えていたので外に出ようとした。すると、入り口ロビーに人だかりが出来ていた。なんだなんだと近寄ると、そこには新型iMacが鎮座しているではないか!しかも1メートルほどの台座にのっかっており、上から透明アクリルのケースがかぶせてあり、そのケースを触れないように、柵のようなものがしてある。まるで秘宝展ではないか。
私たちはiMacを凝視した。イメージとしては雪見だいふくにつまようじの旗を刺して100倍に膨らませた感じか。ダンナさんは「水まんじゅうみたいやな。」と言った。全面を検証すると私たちは背後に回った。真後ろに電源ケーブルが出ているので壁にぴったりと付けることはできないようだ。気になったのは再起動穴、ディスクの強制排出穴がないこと、起動ボタンが本体背面にあるのが使いづらそうということだ。あ、キーボードに起動ボタンがないのも不便そうだし。
それより何よりメモリの増設が一番のネックだと感じた。メモリスロットはデスクトップ用(DIMM)が1本しかなく256Mで埋まっている。増設は底面にノート用(SO-DIMM)のスロットがあり、そこに刺すようになっている。しかし、最近はあんまりSO-DIMMなんて売ってないし、大容量の物はめちゃ高い。本体内部のDIMMスロットにユーザーが大きなメモリを刺すと保証がなくなるシステム、もしくは、認識しないシステムのようだ。詳しくはわからないが。これは次期マイナーバージョンアップを期待することにした。
かくして、物欲じゅるじゅるワールドを満喫して、私たちは帰路についた。何も購入していないのがミソである。
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