ナカカメサイトブログに書いたものだけど。
ま、これはイニさんとナカマルさんのお話だけどネ！


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アイス食って幸せになんかなれるかよと笑ってみても、
食ってる時間はたぶん、幸せになれるんだろうなと思って、
コンビニでアイスを買った。
イチゴ味のアイスクリーム。
奮発して３１５円だ。
早く帰って食おうと、俺は心なしか早歩きになる。
そんな自分が少しおかしくて、思わず口の端が上がった。


急いで部屋に戻って、冷凍庫には入れずに、俺はコンビニの
袋からガサガサとアイスクリームを取り出してテーブルに置く。
上着を脱いでソファーに放り投げて、そのわきに座って、
小さなプラスチックのスプーンを手にした。
アイスクリームの蓋を開けて、中のシートをぺりっとはがす。
ふわっとイチゴの香り。
スプーンでひとさし。無機的なプラスチックの味の上に、
程よく甘いイチゴの味。
あ、うまい。
幸せとは違うけど、なんか、冷たいアイスなのに、あったかい
気持ちが、どこかに生まれた。
こーいうのを、メイクピープルハッピーっていうのかなと二さし目を
口に運んで、俺はまた少し、冷たさにあったかい気持ちを重ねた。



アイスなんて滅多に買わないけど、たまにはいいもんだなって
思っていたら、携帯が鳴った。
液晶画面が告げたのは、中丸からのメール。

コンビニで今迷ってる。
イチゴ味を買うべきか、クッキー＆クリームを買うべきか。

くだらねぇ！
俺は吹き出した。けど、口の中に広がる甘さに、どうしてか中丸が
重なって、こんなくだらないメールにご丁寧に答えてやった。

イチゴ味。

無機と有機。冷たさとあったかさ。なんだろな、意味は違うけど
どっちもどこにでも転がってる。どっちも誰でも持ってる。
けど、中丸は多分、イチゴ味みたいなもんしか、持ってない。

やっぱ？俺もイチゴ味だなと思ったんだよねー。

カップに残るイチゴ味のアイスクリーム。
全部食うには食えるけど、俺はフタをして、それを冷凍庫に運んだ。
そして。



うちにアイスあるけど、食いに来れば。



そんなメールを送った。
メイク　ピープル　ハッピー。
多分、お前ってそんなやつじゃないかな。

き あ ぬ