阿呆的日常 主にJとかプロレスとか。
アホラレツ|キノウ|アシタ
| 2007年09月04日(火) |
中丸さん、誕生日おめでとう。 |
彼が生まれたことに心から感謝して。 ワタシがナカマルさんを好きになって丸2年はゆうに経つんですねぇ。 ナカカメにハマってもそんくらいよね(笑)
とにかく嬉しいので、久々に文を書きました。 まぁ多分こんな誕生日は過ごしてないだろうし、ナカマルのページに誕生日だー なエントリがあると思うので、それがどんなんか期待してます。 今のところのワタシの妄想はこんな感じってことで。
では!
撮影が押してる。 それは仕方のないこと。 『DREAM BOYS』の初日が迫っているのだ。亀梨や聖が優先の撮りに なってしまうのは無理のない話。 スタジオから廊下を歩いて一分の楽屋にこもって、中丸は携帯電話 を取り出していた。
――そういえば、もうすぐ俺、誕生日じゃねーの?
携帯電話の液晶画面を見て中丸は思い出した。九月四日は自分の 誕生日だ。デジタルな数字が時間を刻むのを見れば、その日を迎える まで、もう十分とない。
「気付いて良かったー」
誰もいない楽屋で中丸はほうと安堵しながらも、何とも言えない 空しさに襲われた。 今、ここには皆がいる。 果たして気付いてくれるのだろうか。 祝ってくれるのだろうか。 不安が、過ぎる。
――アピってみる?
そんなことを考えた。また空しくなった。誕生日をアピールして 空回りしたらどうするんだ。それこそ空しくて、穴があったらその まま埋めてくれと思ってしまうじゃないか。 どうしたもんだろう、と中丸は携帯電話を手元から遠くに置いた。 楽屋の壁には時計がかかっている。 あえてそれに背を向けてソファーに座り直す。 そして、目を瞑った。
さぁどうしよう? 二十四歳の誕生日。 大きな期待と、それよりも大きな不安とがごちゃまぜになって どうも心が落ち着かない。 誰が気付く?自分で言うのか?気付かないフリをされるのか? 俺はそれにノっちゃうのか?って何か裸の王様みたいじゃね? 中丸は開きたい目を一生懸命閉じたまま、期待を不安をひたすらに 押し込んだ。自分が気づかないくらい心の奥深くに押し込めようと した。 誕生日が来るなら来い!来たくないなら来るな! そんなことを思った。
カチャ――。
ドアノブが回った音がした。 誰か、来た? 中丸が目を開けた瞬間、扉が閉まる音がして楽屋の電気が消えた。 「え、えぇ!?何だよ、誰?!」 慌てて立ち上がると、ふいにぎゅうと中丸は抱きしめられた。 「――誕生日、おめでとう」 「あ、」 鼻先に触れた髪の毛と、耳元に感じた声音。 「カメ!」 名前を呼んだときには、自分を抱きしめていた腕は解かれて、空気 だけが中丸の腕の中に残る。 「カメ!」 暗がりで名を呼んだが、バタンと扉だけが中丸の声に返事をする。 目がだんだんと暗がりに慣れてきたけれど、中丸は腰を抜かした かのようにソファーにストンと座り込んだ。
何だか、魔法、みたいだ。
そんなことを中丸は思った。 携帯電話からメールの受信を告げる音が鳴る。幾回かその音が 繰り返される。 時計は、九月四日になったことを、告げたんだろう。 なった瞬間は、きっと。 「カメ」 急に気恥ずかしくなる。まるで密会のように、自分に言葉を告げに 来た亀梨の行為を今更身体が受けた感触で思い出したりして。 「うわー、もー何だよー」 顔が赤くなるのを中丸は感じた。 楽屋はまだ暗いまま。 そのままで暫くいようと中丸は思う。 「普通に言えばいいだろー、フツウに!」 誰にも届きやしない独り言に近い文句を中丸は呟きつつも、自分が 本当は嬉しいということに気付いている。
ちっくしょ、カメの誕生日んときは俺が同じことしてやるからなー!
携帯電話が、またメールの受信を告げた。
fin
き あ ぬ
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