キンモクセイ


あ、このニオイ。
金木犀だろう？
トイレの匂いみたいスよね。
き　ん　も　く　せ　い　。
わかってますよ。けどそう思うやないですか。
思っても言わない。
思てるんや。
思ってないよ。
嘘、隊長、絶対思てますって。――！！
思ってない。
イタイ、イタイです、隊長！
思ってないよ。
思てないです。思てない。だから手の甲抓らんで！
ならいい。
えげつない抓り方や。
お前がつまらないこと言うからだろ。
つまらんくないですて。だってそう思うんやもん。
でもそれは金木犀に失礼と思わないか？
失礼？
あぁ。
金木犀に？
そう。
何隊長、ロマンチストみた―――！！！
何だって？
いや、失礼と思い、思います！
だろ？
はぁ。
金木犀は年に一度しか咲かない。その花の香りを、
もう言いませんてば！
そういうのを楽しめるのは幸せだと思わないか？
……すません、俺、そーいうの疎くて。
はは、そうだな。それもそうだ。
けど、何やろ、思うことは、ちょっとあるかも。
何？
あーそりゃ気のせいだって笑われるやもしれへんけど、
笑わないよ。
そう言うて隊長、笑うやないですか。
笑わない。
……夜の方が、ニオイ強く感じません？
この、香りが？
はい。昼嗅ぐより、夜のが強う感じるんです、俺。
そう……
あれ？笑いませんね。
笑わないって言ったじゃないか。
まぁそうですけど。
何か、わかるような気もするし。
そうですか！？
あぁ。
夜のが目ぇきかなくなるやないですか。
まぁそうだな。
せやから、視覚以外の他の感覚が感じるモンが多くなる、
うん、
と思って……嗅覚が昼より敏感になんのかなて。
ふぅん。
まだ笑いませんね。
だから笑わないって言ったろう？
ならえぇですけど。
じゃあ、たとえば。
何です？
こうして目を瞑ったら、俺はお前をもっと強く感じるかな。
は？
金木犀の香りは強くなるんだろう？
え？
俺の傍にいるお前を、視覚以外で強く感じるのかなって。
た、い、ちょ、
どう、思う？
どう思うも何も、何も思いませんて。
そうなの？
何目ぇ瞑って立ち止まっとるんですか。ほら！
腕、引っ張られた。
そんなん引っ張りますよ。さっさと帰りますよ。
違うんだよな。俺が感じたいのはそういうのじゃない。
……知りませんて。何駄々っ子みたいなこと言うてるんです。
駄々っ子か。そうかもしれないな。
何安穏と。ほら、行きますて。
まだ俺がお前を感じるのはここまでなのかな。
さっきから意味わからんのですけど、俺。
もっとお前を感じるようになるのは当分先と思ったんだ。
感じるも何も、俺は何せんでも隊長んとこおるやないですか。
……
何言いました？
馬鹿と言った。
ば、馬鹿ってまた失礼な。
まぁいいや。
あ、目ぇ開けた。
いいよ、今はこれくらいで。
何がいいんです？全く意味わからんわ。
俺はまだ金木犀以下ってことだよ。
は？
意味なんか別にわかんなくたっていい。あ、アイス溶けそう。
うわ！副隊長に怒鳴られるやないですか！
ほら、ダッシュで帰るよ。
あーもう！隊長のせいですよ、怒られたら！
金木犀のせいにすればいいよ。
そんなん聞く人やあらしまへんやん。
じゃあ俺のせいにすればいいよ。




★
自覚のない嶋本と自覚のある真田。
シマサナだから、これでも。シマサナシマってとこスかねー？
ワタシの書くのってどうもサナシマめいてくるのはどうして
だろう？

トッキューに日によせて。
何も書かないのは落ち着かないから。
将来の婿（脳内）はお誕生日だそう。３２歳、おめでとう！


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あはははははは！
もう笑うしかないでしょ。笑えと言ってるでしょ。ていうか
笑わせたいんでしょ。
ホントもーさすが皮被り！（なんかやな言い方）
開催地云々の話が出たときに「あーそうすんのかなー」と
思っていたら案の定。
再登場する人々には大抵落胆するんですけど、今回もまた
然り。あの生え際ヤバイ人はどうしましょうかね。
夢見てたあの頃を抹消したい。
いや、違うな。あの頃に戻りたい。
いっそ戻ったらきっとあの漫画、今だって楽しめると思うの。
けど、今１番知りたいのは、あの漫画の同人やっている方々の
どこまでがホンキで「超萌えた！」って感想言っているのか。
たまに問い詰めたくなるんだもの……


鰤。
どうにもこうにもネタバレ見た時点では「やばい。ワタシの
中でやばい傾向が久保先生に対して出始めてる」と思った
んですが、納得できました。
できたけど、いろんな思惑がいろんな方向で絡み合ってる
ようで、それを１つ１つ解いていけるのか、正直不安です。
いろいろ考え出すと止まらないからやめておきます。





そういや、台風。
あまり感じなかったな……屋内にいる時間が長かったので
気付いたらもう去ってました。

き あ ぬ