よるの迷走日記
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| 2007年06月12日(火) |
ロレイン・アリスンの記憶 |
最近コニー・ウィリスの『航路』<ソニー・マガジンズ>を 読んでいて、初めて彼女の名前を知った。
ロレイン・アリスン(Loraine Allison )
タイタニック一等及び二等船客の中で唯一亡くなった子供。 長らく存在は知っていたけど名前は知らなかった。
タイタニックでは男性より女性・子供が優先して救助され、 また等級が上の乗客ほど助かりやすかったのは有名です。 何故彼女は助からなかったのか。親とはぐれたのかな?
で、あっちゃこっちゃ検索しまくった結果 英語のサイトを見て(読んだわけではない)推測したところによると、 衝突事故後アリソン家のベビーシッターは赤ん坊のトレヴァーを 連れて救命ボートに乗り込み、別の場所にいたアリソン夫妻と 上の子ロレインはそれを知らず、また夫と離れ離れになることを 妻が拒んだため起こった悲劇のようです。 三等に乗ってた子供は五十人以上亡くなっていて、 その子達の最期はもしかしたらもっと悲惨だったのかもしれないと 考えたりもしますが、少なくとも彼女とその母親は 周辺状況からすれば助かってしかるべき命だったと思う。 きっとチャンスは何度もあった筈なのに。 それを考えるとドキドキする。 夫と別れ、子供を抱えて生きていく自信がなかったのか。 最愛の人を亡くして生きるほうが辛いと思い決めたのか。 子供のために勇気を出そうとは考えられなかったのか。 私だったらどうしただろう。調べるとお母さん今の私より全然若い。
ちなみに一家で唯一助かった男の子はおじに育てられるも(たぶん) 食中毒かなんかで18歳くらいで亡くなったようだ。うーむ。
余談。その後「ロレーヌ・アリソン」という表記で彼女に言及した 日本語サイトを発見。あと『航路』では6歳になっていたが どうも記録によると3歳になっていなかったようだ。
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