よるの迷走日記
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2004年03月08日(月) だらとっと

よくココに父の悪口を書かせてもらってますが、きっと
不愉快に思われてる方もいらっしゃると思う。
ここまで育ててもらって何を言ってる、と。それはもっともです。
私だって父を嫌いなわけじゃない、正確に言えば嫌いに
なりたくないと思ってる。でもいつも、肝腎の本人が私や、
母のすがるような気持ちを軽々と裏切ってくれるので。
思えばこの間から、不穏な動きはあったし、はっきり言って
不審な行動はもっと前からあった。ああ。

今日の午前中、休憩中。
「ちょっとこれ、書いて。」
と渡されたのは、略歴だのサインだのの紙。
「何、これ。」(反応速度――アナログ回線並)
「いや、ちょっと、××に要るから。」
「は?(バッファ中です。しばらくお待ちください。)



私にこれ書けって言うの?嫌よ!
あはは。この文を書いてる時点で思うけど私、ここまで即答で
父の頼み断ったの、初めてかも。
いつもだと
「今日、夜2時間ほど残業してくれや。」
「え〜〜。(死ぬほど嫌そうな声。だって帰る直前だったりするんだよ)。」
「(逆ギレ)ならいいよ!」
「(ため息)いいよ。2時間だけだからね。」
って感じで、明らかに父に非がある場合でも私が折れてたのね。
何でこんな気を使ってるんだろういつもいつも。言動が乱暴で
怒ってなくても怖いしあんまり家にいないし家族サービスもしないし
たまに家族で出かけりゃお店の中で母と口論になって大声出すような
父親だったからな、うちのおとん。幼少期の刷り込みって恐ろしい。
そしてやっぱり一応気を使ってみる。
「こんな大事なこと私一人で決められないよ、お母さんに相談するから。」
「いや、お母さんにはもう言ってあるから。」
……もう、はっきり光フレッツ並の速度でわかる嘘。仮に万が一
母が知ってたら、私は両親を向こうに回して戦わなくちゃいけなくなる。

「大体何で今、こんなの必要なわけ?」
そこでごにょごにょ父として夫としての責任がどうのこうの、
みたいなことを言い出したんですが、これがもう笑止千万な理由で。
本末転倒もいいところなの。もうとうの昔に母も私もそういう期待は
父にしてない。そりゃいい年したおぢさんなら本来果たすべき義務だけど、
実際彼がそれを本当にきちんとしたのって、この三年間で一回しか
ないんだってば。それを錦の御旗みたいに振りかざして欲しくない。
「そんなの今までだって全然してないじゃない。」
「だから今までも色々大変で、これからちゃんとしたいと、」
だからそれが本末転倒なんだっつうの。
「とにかくもう一回お母さんと話してから決めるから。今、こんなもの
書きたくない。」

とりあえず、状況を伝えるメールをお昼休みに読めるよう
母に送って、後は一日中どうやって父を説教するかを考え続けた。
本当に頭が痛くなるほど。ひたすら諄々と現状を説いて、
データを検討して、追い詰めて、決まり文句は
「違う?私間違ったこといってる?」
……これじゃまるっきり母の言い方だよなぁ。なんて。
夕方、従業員さんと打ち合わせをしていて、
「今年は卒業や入学が重なって、ちょっと店長にはハードですね。
すみません。無理して倒れないでくださいね、困るのは私たちですから。」
話し相手がとても母性的で、結構聴き上手な人なのでつい、
「オーナーはちょっと困った方がいいと思うんですけどね。
……今、ちょっとけんかしなくちゃいけないんですよ。」
まともに向き合おうとしても、自分が不利だと声を荒げたり
するんだよなぁ。まず手が出ないのが救いだけど。沈んでいたら
相手は苦笑しながら、
「オーナー、今度は何やったんだか。」
……お見通し。ていうか。普通二十代の娘と五十路の父親で揉めるって
言ったら彼と結婚させてそんな男は許さんとか、そういうネタだよなぁ。
「オーナーって、末っ子だからかわがままなところありますよねっ。」
「……わがままなところしかないんです。」

結局。私と話す前に彼は母にみっちりしぼられたらしい。
意外にも、今まで甘く見ていた娘にきっぱり断られたのがかなりの
ショックだったらしく、いつもは起こられないと起きず上げ膳下げ膳の
暴君が自分で起きてきて御飯までよそって殊勝なふりをしたと言うのが
笑えます。どうせ今日だけだろうけど。
「よるに断られた。」
「当たり前でしょ!」
から始まったと言う母の説教は、やっぱり私のシュミレーションに似てました。
もっとも私の想定は「今後」にポイントが置かれていたのに対し、
付き合った歴史が長い分だけ「過去」の罪状についても言及が加わって
いたようです。そして決め台詞も、
「違う?私間違ったこと言ってる?」
「きつい?私きついこと言ってる?」
と2段構えになっていた模様。
この問題は、まだ未決ですが。本当に、お父さんこれ以上娘を
あきれさせないでね。あなたがしようとしたこと、してきたことは、
家族が父親の自分達への愛情を疑うには、充分すぎるくらいだって、
そろそろ自覚してね。


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