よるの迷走日記
DiaryINDEXpastwill


2003年11月25日(火) どこだ、紅葉

とうとう京都。駅からまずは四条河原町に向かい、
予約していたお料理屋さんへ。向かいにある老舗の料亭が
本店となるお店です。道を一本間違えまして、
遅れついでにお店に電話して道を聞き、5分後にようやく到着。
お二階もあるみたいだけど、通されたのは一階。カウンター
十席もない小さなお店。でもしっとりと落ち着いた雰囲気で素敵。
後で来た人が品切れと席なしを理由に断られてるのを見て、
予約してきてよかった……と思いましたね。直前に確認の電話も
くれたりして、ここは本当に対応良かった。
頼んだのは点心のコース。小さい丸い箱の中に彩り豊かな
お料理がちょっとずつ、まるで宝石箱のよう。
揚げ物もちゃんと揚げたてで熱々。季節の趣向を凝らしてて
食べるのがもったいない〜と思いながら全部食べました(笑)。
次に名物の玉子宝楽。上がスフレみたいで下は茶碗蒸し、
ほのかに甘いですが紅しょうがと食べるとまた一味違って面白い
食べ物でした。板前さんがちゃんと人数分ずつ、
椀物を作ってくれてるのを見るのが楽しかった。
薄味のきのこ御飯に香ばしい煎りゴマ、お吸い物のゆずの芳しさ、
うーん京都って感じだ。

お昼に大満足した後、ホテルにチェックイン。荷物を置いて、
八坂神社を抜けて高台寺へ。昔行ったのは桜の季節のライトアップでした。
某サイト情報には「ライトアップには3時頃行くとちょうどいい」
とありましたが、それたぶん土日の話だったのね……。
そう並ぶこともなく明るいうちに鑑賞。特別公開中の
秀吉公のお茶室でお茶を頂いてきました。出てもまだ明るい。
帰り道、後ろのおばさん二人が
「今、桜が狂い咲きしてて、紅葉と桜がいっぺんに楽しめる所がある。
3割くらいの木が秋に咲いてしまい、春には咲かないのだ。」
と言う不思議な場所の話をしてました。気になって振り返って
「どこ、どこそれ?」
と聞こうかと思ったくらい。
共通券を買ったので美術館と圓徳院を観る。ここもライトアップには
ギリギリ早かったみたい。でも、襖絵や応挙の掛け軸が何気に
飾ってあって素晴らしい。さすが北の政所終焉の地。彼女が40代頃着てた
着物を復元して押絵みたいにしたものがありましたが、結構派手。
職員さんによると、もっと若い頃のはもっとピンクだったりするそうで、
さすが安土桃山時代だぜ。

さて、円山公園を抜けて知恩院へ。うわー、いきなり国宝の三門が。
ライトアップされてて威圧感たっぷり。中も昼間の拝観より場所は
制限されている感じでしたが、有名な鐘をつく映像が流れていたり、
知恩院七不思議のひとつ、忘れ傘を指し示すために長ーーい竹持って
ずぅーっと立ってるアルバイト(たぶん学生)がいたり、
サービス精神旺盛な知恩院。今度は明るい時に来ようと思います。
生まれて初めて人力車に乗り、歩いてすぐそこの青蓮院へ。
ここは竹のライトアップがきれいでした。大楠も見事だった。

しかしどこへ行っても肝腎の紅葉は今ひとつ。時期が早すぎたのか?
疑問は夜、予約していたお店で解けました。
「今年は紅葉が何十年に一度のあれでねぇ。冷夏に暖かい秋で、
色づかずに落ちちゃうんですよねぇ。」
と、京都のお姉さん。……そんなことどこにも書いてなかったのも
当たり前か、観光としては命取りな情報過ぎる。
お料理は良かったです。ここもまた来たい。サービスでついた
おとうふに海草のお塩をかけたのが特に印象的。

帰りに祇園をふらふらして、舞妓さんも見かけたし歓楽街では
胡蝶蘭を運ぶお兄さんがうようよいて、一力亭の駐車場には
見たこともないような高そうで趣味に走った車が泊まってて、
ホントか?不景気。と思いつつ、一日目は終了。


よる |MAILHomePage