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2004年12月16日(木) インクが渇くまで待って


確か中学校卒業の時だったと思う。
記念に万年筆を頂いた。
黒くて縁取りが金色になっていたので
空にかざすと光って見えた。
もう手元にはないのだ。

あまりに私が書いていたので
母が書き味を試したら
「いいね!これ」ということで
家族にひっぱりだこになった挙句
どこかへ消えてしまったのだ。

暫く万年筆を使わずに
日常を過ごしていた。
その上インクが乾くまで待てない
気の短さが災いしてしまうような
ところがあったからだ。


まあね、忙しいって、何が忙しいんだろう。
そう思うとインクが渇くまでの時間なんて
たいしたことがないし
むしろインクの乾く色の変化を
楽しむ余裕が欲しいもの。



先日から文房具屋へあちこち回り
安めの万年筆を購入した。
ホントに欲しかったのは0(ゼロ)の桁数が
一つ違っていたから憧れの万年筆は
次回の買い物リストに繰り越した。


購入した万年筆をすぐ喫茶店で
何度も何度もためし書きをした。
隣の女性の、
本から覗いた視線は私には関係なく
インクの色の変化に没頭していた。


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