夕暮塔...夕暮

 

 

夜寝 - 2004年01月24日(土)

自分ひとり大事にできない想いなら手放してほしい 今の君には




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手放すべきだとかそうして欲しいと思うのは勝手だけれど、そんなことを伝えてみても、結局は酷く僭越で無責任だ。そんな風には言えない、だけど多分私の言葉からは遠まわしに滲み出ているだろうと思う。一方的に傷つくばかりで得られるものがないなら、簡単に風を送ったりできない。世の中にはずるいのにどこか魅力的な人というのがいて、それを承知の上で付き合うという選択肢もないわけではないとわかっているけれど、そういうアウトローなことをするには、彼女は優しくて素直すぎる。


冷たい曇り空の向こうに、ゆるく霞みながら茜色が流れる。切らしていた調味料や青い野菜を買い揃えながら帰宅して、ゆっくりコーヒーを淹れる。ソファにかけてお腹のところにクッションを抱え、その上に雑誌を載せて読む。美容院で半強制的に取らされるスタイルだけれど、腕や首が疲れにくいし、目があまり良くない私には、膝に直接本を置くよりも読みやすくて楽だという事に気が付いた。
夕食を作った後くつろいだところで、すっかり気が緩んで夜寝をしてしまった。明日は着付の先生に来て頂くことになっているから、部屋を片付けて準備しておかないといけないのに、もう深夜。あー、ええと、まずい。



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