お盆 - 2003年08月13日(水) 夕食と入浴を済ませて墓参した後、母の実家の座敷へと落ち着いた。生まれてこのかた変わらないコース。小さな神社に隣接する木造の家は昭和の雰囲気そのもので、開け放した戸口と玄関から清涼な風と蝉の音がいっぱいに入ってくる。こんなにあちこち開け放して暮らせるなんていいなあとぼんやり思う、うちもそうだけれど、この家は玄関でさえ日中は施錠しないのだ。 皆でビールのグラスを持って、今年もお盆が来たわねえ、と叔母が長閑に言ったところに、叔父は「こんな日に葬式を出すところがあるんだもんなあ……」と切なげに呟いた。日曜に隣の地区で、高校に入ったばかりの少年が亡くなった。突然死だったらしい、幼い頃心臓が悪くて手術した事があったけれど、その後の経過は良好で、中学時代3年間柔道を続け、亡くなった時もその稽古途中だった。取り分けなにか大変な技があったわけでもない、よくある練習の中で、ふと蹲ったかと思うとそのまま心臓が止まったという。もとより心臓が丈夫でなかったことが急逝と無関係とは思えない、だけど本人も家族も今更の再発を考えたりしない時期に来ていた。 「幼げな子だったらしいね。なんにせよ、本当に親は“可愛い可愛い”で大事に育ててきた子で…もう食事も出来ずに呆然と泣いてるらしい。周りのひとは、かける言葉も見当たらんって」 -
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