『祟殺し編』おわりました。 『鬼隠し』『綿流し』とはまた毛色が違っていて、 話が「あ、あらっ こうなっていくのか」と予想外の方向に進んでいって楽しめましたよ。 まあ、どちらかというと、その「予想外」っぷりを楽しんだ感があって、 純粋な意味で怖さを楽しめたという点では前2編の方が上だったかな?とは思います。 これまで生意気さが可愛かった沙都子の酷い境遇が描かれ、また今までは被害者として恐怖に翻弄されてきた圭一が今度は自ら加害者になる方向を選び… 前2編を知っていてこそこの「予想外」が引き立つ構造ですね。 どこかに『鬼隠し』『綿流し』『祟殺し』『染伝し』の順にやるのが一番よいと書いてあったのでそれに従ったんですが、正解でした。 順番違ってたら、『祟殺し』は他でも読めそうな普通のサスペンスに見えてしまったかも‥‥。 …まあ、もちろんその中にも『ひぐらし』独特の気味の悪い現象はあちこち発生していたので、「他と同じ」ではないんですがね。 他にも埋めたはずの死体がなかったとか、登場人物の変死とか、残された謎はたくさんあります。 このゲームが全4巻と知って「え、そんなに長い?」と思ったわたしですが、少なくとも次の巻は購入決定です(笑)。 このままじゃ終われんよ。
今は『染伝し』編に入って少し進めたあたりです。 舞台が東京、主人公もまったく初登場の人物になっていて、これは番外編のような位置付けなのでしょうか? それとも後でリンクするのかな。 今はまだ始めて間もないので主人公の普通の日常が描かれている段階です。 今回の主人公・夏美は圭一やレナのような「部活」はやらないようなので、普通で読みやすいです。 転校先の環境変化に悩んだり、バイトしたり、友達とじゃれあったり…共感できる描写です。
特にわたし自身、昭和50年代後半に女子高生やってた世代、懐かしくて仕方ありませんー。 読みながら「そうそう、そうだった!」とか「いや、この時代は違ったんじゃ…」とか、勝手に懐古主義に走って喜んでいます。 夏美とは名前も近いこともあって(1文字だけだが)妙〜にシンクロしちゃってるんですが(笑)、その上わたしも都内に通う田舎出身の生徒だったんですよねー。 夏美のように引越してきたのではなく、埼玉から遠距離通学してたんですが、登校初日にクラスの皆の垢抜け度と自分の田舎くささの差に衝撃を受けたのは夏美とまったく同じです。 その日からわたしのオシャレ修行がはじまった。 あ、埼玉の女の子の名誉にかけて言っておきますが、皆が皆ダサかったわけでははないです。 クラスの半分くらいはそれなりにちゃんと可愛くしてたように思います。 が、クラスの残り半分はやはりオシャレ無縁系。 わたしのような周囲と同レベルなら安心する生徒は「だったら自分は無縁系でいいや」で済ませてしまっていたわけです。 が、さすがに自分ひとりがダサイ環境だと「やばい、努力しなきゃ!」と危機感を煽られるものですね(笑)。 まあ、ようするに「周囲と同じ」を目指すに当たって周囲の方がレベルアップしたというわけなんですが。 クラスの子に「それダサーい」と言われれば「そうだったのか!」と心に刻み、翌日からきっぱりやめた。 見よう見まねで少しでも都会的(?)な自分になりたいと精進するあの頃の自分が、今DSの中に…(泣笑)。 田舎モノのわたしがなんとか世間並みに追いすがることが出来た(つもり)のは、あの頃の千紗登ちゃんや珠子ちゃん達のおかげです!
ちなみに現在の埼玉の女子高生はみんな可愛くしてるみたいですね。 まー当時とは情報量も県内のファッションビルの数も違いますからなー。
あ、でも、でもですね〜。 千紗登ちゃんや珠子ちゃんの髪型は、当時の流行事情にはあってないです。 当時は聖子ちゃんカット全盛期、前髪を眉が隠れる地点まで下ろしてサイドにレイヤーを入れ毛先を内巻きにするのが女子高生の鉄則だった。 おさげやおかっぱは40年代以前の女学生の髪型で、そこを脱したばかりの50年代の学生にとっては「ダサイ」の代名詞だった。 特に珠子ちゃんのような短い前髪は「オン・ザ・眉毛」と呼ばれ、もっとも忌み嫌われる過ちとされた(自力で前髪カットした時によくこの過失を犯した)。 これらの髪型が市民権を回復し、それなりに可愛く見えるようになるのは、数年後、流行がひとまわりした後である。
まあ…でもキャラデザインは現実の流行とはまた別だからね。 今の平成人の感覚でOKとされれば問題ない。 千紗登のおさげも珠子のおかっぱも彼女たちのキャラクターを引き立たさせるという役割は十分に果たしている。 ていうか、聖子ちゃんカットにされたら困る(笑)。
あ、それとその頃の都内の駅はまだ自動改札じゃなかったはずです。 わたしが通学に使ってた有楽町線池袋駅では一時期自動改札が設置されてましたが、わたしは夏美と同様、これを使いこなせず(笑)、有人の改札ばかり使ってました。そしてわたしのような乗客が多かったのか、短期間で撤去されました。 ちょうど昭和58年のことです(学年で覚えているので年号に間違いはない)。 一方同じ頃、名古屋や大阪・神戸へ旅行した時は自動改札が並んでてけっこう驚きました。 関西や名古屋の方が東京より進んでましたね。 神戸在住の友達に「なんで東京って自動改札じゃないの?」と不思議がられた思い出が(昭和61年)。 興宮の最寄の大都市は名古屋のようなので、けっこう夏美の方が使い慣れてたかも?
あと、夏美が進路相談で担任に短大を勧められて泣き出しますが、当時は就職面では短大の方が有利だったのですよ(当時は女子は25歳までに寿退社するのが「常識」だったため、4大卒だと2〜3年しか使えない、短大卒を5年周期で使いまわす方がよい…というのが当時の企業側の考え。失礼な話!)。 であるから、就職で不利になっても4年間しっかり勉強したい、この学問を専攻したい等の志があるならともかく、夏美のように就職を有利にするため進学したい生徒にとっては、短大の方が安全性が高かった時代です。 わたしのいた女子大は短期学部も4年制も同じ校舎だったが、学生ホールの短大用の求人票掲示板には上場企業の求人票が掲示板をはみ出して張り出され、一方4年制用の掲示板に張られたのは2枚だった。昭和59年のことです。 なお、こんな扱いは女子だけです。 男子は現在と同じくいい大学を出ている方がいい企業に就職できました(当時は男女雇用機会均等法がまだなく、求人票に「大卒・男子のみ、女子は不可」などと書いても違法じゃなかったのです)。 いや、まあ、一流大とか理系(技術系)の女の子はまた違ったかもしれませんが…(笑)、そこらのフツーの女子大なんかはこれが実情でした。
千紗登の台詞の中に出てきた「セクハラ」なんて単語も当時はなかったですよ。 そんな言葉が世に出たのは平成に入ってからです。 必要ないとされてきたんです、そういう配慮は。 今では禁句となってるような「そのスカート、足がきれいに見えるねえ」とか「今日はデート?」なんて言葉は職場で躊躇なく使われていました。 言われる側はムカっとしますが、言ってる側は「ほめ言葉」「フレンドリーなコミュニケーション」と認識しているため、女性側がなぜ怒っているか理解できず「怒りっぽい子だ」という話になる。 もっとひどいのになると、身体に障っておいて「魅力的だと認めてやってるのだから怒るな。ありがとうぐらい言え!」なんて言われた友人も…。 わたしが最初に「セクシャル・ハラスメント」という言葉をTVで聞いたのは平成3年か4年くらいだったと思う。 そしてこの言葉が「セクハラ」という略称になって世の中に浸透したのはさらに1年後くらいだったと記憶している(ちょっと年号は自信ありません。とにかく平成ひとケタの前半だったと思います)。 メディア等でこれらの言葉が女性の心証を著しく損なうという話が頻繁に行われ、「なんかよく判らないけど、これって失礼らしい」と世間が学ぶに至ったのは本当についここ10年程度の気がする。
あららっ なんか、『ひぐらし』と関係のない「わたしの昭和史」になってきてしまった。 いけない、いけない。 ま、台詞に使われる用語の問題は突っ込みいれても仕方ないですね。 「セクハラ」と言わずに「性的嫌がらせ」なんて言葉を台詞に使われても困るしね(笑)。 「看護師」という新しい単語も出てくるけど、これは倫理方面のチェックが入ってわざわざそう表記しているのかな? (職業の性差別に対する配慮?)
あ、それと細かいところで異様に共感してしまったのが、アイスクリームの種類で「ブルーベリーチーズケーキ」がおしゃれとされているというくだり。 「そうそう!そうだった!」と喜んでしまった。 それまでアイスといえばバニラとストロベリーくらいしか知らなかった日本人にとっては「都会的」「おしゃれ」そのもの、とくに女子高生にとってはクレープと並んで下校途中に賞味したいオシャレスイーツとされていたものです。 今も「ブルーベリーチーズケーキ」は人気フレーバーなのでしょうけど、当時はオシャレ度と目新し度が全然違っていた。 そもそもブルーベリー自体が日本人に認識されて間もなかった頃だし(40年代には無かったと思う)、50年代中ごろにチーズケーキがブレイクした時期があり、そのような新しくてオシャレなものの2掛けフレーバー、オシャレのダブル攻撃なフレーバーだった。 他にも「なにがしリボン」とか、可愛くておいしそうで新しげな名前に目を奪われたものです。 まあ、別にチョコミントが田舎くさいとまでは思いませんでしたが‥‥でも、華やかなメニューが並ぶ中でわざわざ食べようとも思わなかったですね。確かに。
あ、今、本編確認したら、「ベリーベリーチーズケーキ」と書いてあった(笑)。 「ブルーベリー」じゃなかったのね。 ま、まあ、同じことです。 「ストロベリー」以外の、コロコロ可愛らしい果実群が「ベリー」と称されると認識されて間もない時期でしたので(クランベリーとかラズベリーとか)、これらはちょっと新しくて可愛くてオシャレでガーリッシュな食材とされていた時代だった。 そういえば、夏美がチョコミントと一緒に注文したのは保守的ベリーである「ストロベリー」でしたね。 ちゃんと対比させてあるあたり、芸が細かいですね。
ああ〜結局自分の思い出話に‥‥(苦笑)。 し、しかもすごーく長くなっちゃった。 今では失われてしまった楽しさと驚きのあったあの時代‥‥。 今では考えられない嫌なこともたくさんあったあの時代‥‥。 まあ、でもわたしが共感して大喜びできるのは、今描かれている部分がどこにでもある普通で平和な日常生活だから。 そしてそのような平穏な日常の中に、ポツリと「オヤシロさま」「雛見沢村」という既視感のある単語が出てきて、これまでの『ひぐらし』とのつながりを匂わせています。
今はまだ匂わせているだけものが、今後どう展開にかかわっていくのか‥‥ できれば夏美にはこのまま楽しい女子高生生活を送って欲しいけど‥‥。 しかしそんな展開は『ひぐらし』ではありえない。
実は、こんな長い文書いてる間にゲームの方はもう少し進んでしまって、すでに事件が勃発してるんですけど、これ以上長い文にしとうないので一旦終わります。(笑)。
続きの感想はまた次回書きますね。
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