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みかんのつぶつぶ DiaryINDEX|past|will
![]() 外へね。 出てみたの。 それでね。 どうしていつも外を歩くと こんなに悲しい気持ちになるのかと いつも考えていたら 今日ね、 その答えが見つかったの。 私が駅や街を歩くのは、 いつも病室へ行くときでね。 外へ出たら行く場所があって そこへ行けば彼が待っていて 待ちわびていて。 いつも急ぎ足で歩いていて いっぱい汗をかきながら歩いていて 何か喜ぶ物を買っていくのも楽しみで それを道々考えていて。 いまは、 いくら街を歩いても、 辿り着かなくちゃいけない場所がなくなって。 いくら急いで歩いても、 彼が待ってるわけじゃなくて。 行く病室もあるわけじゃなくて。 自分でも気づかない気持ちが、 そっと泣いていたのに気づかなかったんだね。 野良犬のような気分になるのは、 そんなわけなのかも知れないと。 そう気づいて見上げた空は、 雲のかげに夏の色。
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