みかんのつぶつぶ
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2002年08月15日(木) 送り火

お坊さんのお経を聞きに実家へ。
何ヶ月ぶりかで門をくぐった。





お父さん、来たよ






植木に水遣りをする父が、
笑顔で出迎えてくれたような気がした。


居間では、
母が腰痛がひどくて寝そべっていた。
まめに動きまわるひとが寝ているくだらいだから、
余ほど痛むらしいことは察知した。


それなのに、
私のために冷たい飲み物をと起きあがり、
歓迎してくれる姿に、
それまでのわだかまりは一瞬にして消えてしまう。


だから、親子なんだよね。
血はつながっていなくても、
親子としてやってこられたんだよね。






ねえ、お父さん
お母さんは相変わらずだよ
私もね、変わらずでね
こんなふうで、これからも生きてくよ









そのうちお坊さんがいらして、せっかちな感じのお経が終わり、
仕事がひと段落した三女がやってきて、3人で食事へ行った。


父がいたら、喜ぶのにね。
娘が来て、
孫が来て、
多勢で食事へ出るのが楽しみだというのは、
よくわかっていたけれど。
なかなか足を運べなかった自分に、後悔。


送り火まで時間があり、
去年、母が撮ってくれた彼の写真を、
まだ現像に出せないでいるというので、
庭を撮ったり近所を散策して景色を撮り、
フイルムをカメラから取り出す。
このカメラで、父はたくさんの想い出を母に残していった。


どうしてふたりとも、
続けて逝ってしまったのだろう


残された女たちは、
これからも逞しく生きてくんだよ






私たち3人が見守るなか、
牛にのって、父はまたいってしまった





夏も、終わりだね







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