みかんのつぶつぶ
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2001年11月11日(日)

午後3時に病院へ到着。
脳外科病棟のナースステーションの前に心電図のモニターが出ていた。
私は、瞬時に彼の容態が変化しているのだろうと察知した。
病室へ入り、彼に声をかけても反応はなし。
よく眠っている・・・にしても目も開けない?
そのうち看護婦さんが入ってきて血圧を計りだした。
声をかけても反応はなし。
午前中、血圧が200を超えたので薬を使って下げたという。
でも、また血圧が上昇してきている。
更に声をかけて反応を確認してみても応答なし。

これは、眠っているのではなくて意識がないのではないの?と
新人である看護婦さんに声をかけてみた。

判断に迷っている様子がみえみえだった。
不安になった。

もう少し様子をみて、血圧が上昇するようだったら先生に連絡をするという返事だった。

いくら呼びかけても目も開けない。
こんなことって、普通じゃないじゃないか。
様子を見てる場合じゃないのでは?
言葉を飲みこんだ。

どうして連絡をくれなかったのだろう。
血圧が上がるってことが、
彼の状態ではどんなに危険なことなのか
わかっていないのでは?

そんな想いを抱きながら病室にいた。

宿直の先生が病室へやってきた。
血圧の上昇は頭蓋内圧亢進によるもので…と
わかりきった説明だった。
では圧力を下げる処置はしてもらえないのかと聞くと
彼の衰弱が激しいのでそれは無理だと言われた。
はっきりしない回答に痺れを切らしてハッキリと口にしてみた。

これは危篤状態なのですか?

先生は少し押し黙ってからこう答えた。

そうですね。危篤という言葉を使えばそういう状態になります。

・・・

いったい何を言いたいのだろうか。
まるで、こうなるということは理解済みのはずでしょ、と
言われたような気がした。

黙って、静かに見守ってあげるしかないらしいということだけは
理解できた。










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