みかんのつぶつぶ
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雨が突然降り出した午後。 なかなか家から出ることができず、グズグズしていたバチがあたった。
雨が上がると、とたんに蒸し暑さが地面からこみ上げて来るようだ。
街の吐息を感じながら、汗だくな表面とはうらはらに なぜか静かな気持ちで病院への道を歩む私がいた。
病室の片隅で、眠っている彼が目に入った。 布団もかけずに、まるでパタン…と横になったまま眠りこけたような姿が。
声は、かけないでいた。 目覚めさせるのは、酷なようで。
コインランドリーへ行ったり 喫茶室でお茶を飲んだり 売店で買い物したり 会計で支払いを済ませたり・・・
今日は全部ひとりだね。
パッチリと目が覚める。 なかなか言葉がでてこない。 お赤飯のオニギリをムシャムシャ食べ始める。
彼はお赤飯が大好物なのだ。 ご飯にごま塩をかけて食べるのは、ごま塩が好きなのではなくて ごま塩をかけるとお赤飯の「ような」気がするから・・・だと(笑)
やっと目覚めたかと思ったら、5時に飲む安定剤を看護婦さんが持ってきた。 なんだか複雑な気分だ。
夕食を終えて、喫煙所で初めての一服。 1本吸い終わると、もう目が開けていられなくなっている。
ベッドに横になると 吸いこまれるように眠りについてしまった。
本当は、寝たくないのだろう。 瞼がピクピクして、目を開けようとしている様子がわかる。
薬に負けて、眠るしかないんだよねえ・・・
8月も、あと4日で終わるのか。
彼の8月27日は、また来るのだろうか。
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