みかんのつぶつぶ
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2001年05月04日(金)

なんだか昨日から、眠っている時間が多くなった。
全身倦怠感。
痛み。
朝食の時間が、とっても辛いらしくて電話がかかってきた。

「あ、俺だ。すごくキツイんだ、早く来てくれ」

煙草を吸いに行けなくてキツイのかと思っていたら、
身体はだるいし痛いしでマイッテいた。

朝晩のコンチン以外にも痛み止めを飲まなければいられなくなってきている。
とうとう、一日4錠では効き目が弱くなってきてしまったのだ。

抗癌剤が効いていないのか・・・

ステロイドの量を減らした影響も大きいかも知れないと、看護婦さんが心配していた。
とたんに元気がなくなってしまったからだ。

ステロイドは元気が出て、食欲もわくけれど
テンションが高くなって、普通ではなくなるのよね。
いまの状態は、元気はないけれど
落ちついた雰囲気で、やっと自分を取り戻してくれた感じなのだけれど・・・

これが、本来の状態なのだ。
この危機的状態が・・・

みんな不安顔だ。
本人が、一番不安な気持ちだろう。

なぜこんなにも、だるくて眠いのか・・・と。

去年、父が亡くなる2週間前も、病室でただひたすら眠くって、
寝てはダメだと自分に言い聞かせていた。
必死になっていた。
夏に入院した時に、同じ肝臓ガンの患者さんが
看護婦さんに、○○さん起きてーって
よく声をかけられていたのを知っていたから。
その○○さんは、余命3ヶ月と宣告されていたのも知っていたから。

自分もこんなに寝てしまうのは…って不安でいっぱいだったのだ。


そんな姿を見ていたから、
私もなんとなく、覚悟をしてしまう。
こんなに眠ってしまうのは、癌細胞に負けているのだと。

死んじゃうのかな。
お父さんみたいに。

彼も、そんな想いがよぎっているのだろう。
父を亡くした私達姉妹と、血の繋がらない母との関係を案じることを言う。

「みんな仲良くやりなよ。家族なんだから。
つまらない意地張って揉めるのは良くないよ。
長女のお前が、お父さんの代わりにならなくちゃダメだよ」

普段は何も、口を出さないのに。
知らぬ顔でいるのに。
無関心な態度なのに。

「お互い、思いやりを持って行かなくちゃ」



早く元気になって
お説教してよ・・・


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