りとるのひとりごと。
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2003年08月20日(水) 乗ってる人が恨めしい。

車で買い物へ。

ここは田舎なので、完全な「車社会」。

ほぼ毎日車を運転することになる。

運転していると、どーしても見たくないものまで見ることになる。

その一つが、とある車種。



ダンナが独身時代、自分のお金で免許を取得し、
自分のお金で買った車があった。

黒いセダン。車種はAとしよう。

Aは、ダンナにとって大切な愛車だった。

中古だったししょっちゅうあちこち故障していたのだが、
それでも彼はAが大好きだった。

私たちはこの車に乗ってデートを重ねた。

彼が私に告白したのも、プロポーズしたのも
この車の中だった。



そして結婚して8ヵ月後、
ダンナはAの中で血だらけになって死んでしまった。

大好きなAが吐き出す排気を吸って、首を切りつけて・・。

彼はAと心中したのだ。


Aは警察にしばらく預けられ、その後義父が引き取りに行った。

Aはダンナの弟が運転し、私たちは5時間の道のりをかけて
ダンナの実家へ帰った。

道の駅で休憩中、ちょっとだけ、Aの傍へ行った。

後ろに雑然と荷物が置かれている。
ダンナの愛用していた上着があった。
袖口がほつれて、私が繕ったら大喜びして、義母にまで
その話をしていたっけ。

でもそれ以上Aを見ていられなかった。

頭がくらくらして、妊娠8ヶ月のお腹が張るような気がした。

そして二度と、私はAに近づかなかった。

Aは数日後、廃車処分された。

ダンナも、Aもこの世からいなくなった。


でも、今でもAと同じ車がよく走っている。

形も色も同じだと、さすがにつらい。

運転していて見つけてしまうとかなり危ない。

今日も3車線を走っていたら隣にいて、
「なんでいるんだよー!!!」と叫んでしまった。

もう見たくない車。

でも見てしまう車。

こんなことで気持ちが乱されるなんて悔しいよ。


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