権力と引き換えにモラルを捨てたのでしょうか - 2003年01月24日(金) その言葉がどれだけ惨めなものか それはきっと 本人には分らないが 本人にだけ分らない事なんだろう。 夜飲食店でバイトをしていると いろんな人に出会う おかしな人も多い ある夜だった 若い男の4人組がいた 帰りの清算で彼らはわざわざブザーを押し 店員を呼びつけ 『会計』 そう言った。 一番レジに近い席に座っていた彼ら 歩いて2歩も行けばレジなのに。 その隣りの席には スナックのママ風の人が お客様と思える男性4人と計5人ですわっていた 彼女はレジまで来て支払いを済ませ 『ありがとう』そう笑った。 世の中には『水商売』を軽視する人間は数え切れない 『人』として軽視するべき相手はどっちだろう。 こう書くと 『若い世代は』 なんて年寄りに言われるんだろう だけどこれは実は珍しいパターンだった。 女子高校生より『若い男の集団』の方がたちが悪い 特に大学生あたりから20代半ばくらいの男性だ 高校生の態度の良さとは比べ物にならない 必ずと言っていいほど『店員』より『自分』の方が上だと そう感じてるのが手に取るように分る 馬鹿馬鹿しい事だとは思う だけど 『若い男の集団』よりたちの悪いのは 『おじさん』と呼ばれる世代の人達。 アサヒのビールが置いてないだけで 品揃えが悪いと激怒するおじさん 酔っ払って酌を要求するおじさん スープまで飲み干して『まずい』と大声で笑うおじさん 備え付けのありとあらゆる調味料を出し テーブルにこぼしまくるおじさん 毎日飽きれるほどにいろんなおじさんが アタシ達を悩ませる ある日の事だった 一人で来たおじさんがいた アタシに一言 『ラーメン』 そう言ったからアタシは メニューを取り出し たくさんある種類のページを開き渡した 『沢山ありますので お選びください』 彼はアタシに向かって言った 『接客は最悪だな』 どのあたりが最悪だったのかわからないが 店の真中で大声で言った彼の態度の方が最悪だった 『こんな店はすぐ客は来なくなるな そうだろハハハ』 とりあえずすみませんでしたとは言ったが いまだにどこが最悪だったのか理解できてない 彼は厨房の男の子にこう言った 『俺が誰かわかるだろ』 厨房の彼はおじさんを見 少し首をかしげた。 その後ラーメンを食べて帰っていったのだが レジに経った人の話によると どこかの雑誌の人だったらしい おじさんが自分でそう告げ サービス券を受け取り嬉しそうに帰っていったそうだ。 レジに経った人はこうも言った 『確か前も来て 普通のラーメンって言われてメニュー見せたら 何か怒ってた』 だそうで きっとそういう人なんだろう 『自分の中のだけで通用する理由』を持って それに反するものに激怒する人は多い きっと彼は 『どこかの雑誌のおえらいさん』なんだろう 椅子の座り方 話し方 そして 『俺が誰かわかるだろう』 その言葉。 会社の中では通用しても 誰もが自分を知っているとは限らない いやありえない 年を取るとはこういうことなんだろうか アタシは思った 謙虚さもモラルも感謝も どこかに忘れてきてしまうのだろうか 小さな小さな子供が 持っていった品物を嬉しそうに眺める 『ありがとう』 にっこり笑った顔を見ると安心する 小学生くらいの子供が 帰りのレジの横で 『おいしかったです』 そう言う アタシ達は小さな子供に 深く深く頭を下げる ありがとうございました。 いつかこの子達も こんな素敵な笑顔をなくしていくのだろうか 立派なスーツを着て 高い靴を履いて 沢山の人に指示を出す事が そんなにすばらしい事なんだろうか 大切なものは何か きっと彼らにはもう分らない 小さな笑顔もきっと 彼らには見えない 夢も希望も無くしたこの世界 失う物が多すぎて 得る物が見つけれない 明日になれば そんな希望 もう誰も持っていない。 水鳥。 ...
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