主役級が勢ぞろいしたキャストや、 ホテルのフロアを丸ごと再現したセットの豪華さは、 間違いなく邦画最大級。しかし、これだけの ヒトとモノを揃えながら物語はしょっちゅう横道にそれ、 その都度ナンセンスなギャグを挟みながら、 だらだらユルユルと進んでいく。
舞台劇によくあるくだけた構成で、いかにも三谷作品らしい。 要するに、「何も考えず、楽しく笑って帰ってね」 というわけだが、このノーテンキさ、テンポの良さや 抑揚のあるストーリー!のんびり観ることが出来る♪ (超映画評論より)
● THE 有頂天ホテル 監督・脚本: 三谷幸喜 出演: 役所広司/松たか子/佐藤浩市/香取慎吾/篠原涼子
 三谷幸喜の監督第3作は、オールスターキャストで贈る<グランド・ホテル形式>ドラマ
物語の舞台は大晦日の大ホテル。そこに集ったそれぞれの人々に起こるそれぞれのハプニング。彼らに、幸せな新年は訪れるのだろうか?“ホテルアバンティ”の副支配人である平吉はなんとか今日、大晦日を無事に終えたいと願っていた。しかしなぜだか総支配人は行方知れずになり、ホテルにはワケありの人物たちが続々集結。彼の願いもむなしく、トラブルばかりが発生していく。おまけに別れた妻と遭遇。働いていると言えなかった平吉は、授賞式に呼ばれて来たのだと嘘を付いてしまうのだった。
現在、日本で最も支持されていると言っても過言ではない脚本家、三谷幸喜。監督としてもたぐいまれなる才能を見せる彼が、『ラヂオの時間』『みんなのいえ』に続き3作目となる極上のエンターテイメント作品を完成させた。高級ホテルで繰り広げられる物語は、三谷お得意の群像劇。気になるキャラクターがこれでもかと登場し、さまざまなドラマを展開させていく。畳みかけるような怒濤のストーリーに翻弄される登場人物たちに、素晴らしいキャストがズラリ勢揃い。ホテルの副支配人、平吉役の役所広司をはじめ、松たか子、佐藤浩市、生瀬勝久、伊東四朗など舞台経験豊富な役者も多く、三谷脚本を十分に活かせる豪華な面々がそろった。多彩なカメラワークも見もの。
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