Reality+??
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手持ちの荷物は一杯だった。
思えば随分遠くまで来たもので、最初に比べれば随分荷物も増えた。 必死に抱えてきた荷物。吟味した物もあれば、衝動的に気に入った物も、 知らず手に取った物も、全てを子供の傲慢さで持ってきた。 息を切らしても、足が縺れても。 僕は選べる強さも。捨てる勇気も持ってなかったから。
「もう、そろそろ。整理しなければいけないよ? 重くて動けないだろう?」 誰かが言った。
「でも、全部大事なんだよ。 全部持って行きたいんだよ。 全部全部。捨てるなんて出来ない。」
「そう? でも、それは、全てが貴方に本当に必要な物なの?」
必要かどうかと問われると、言葉に詰まる。 確かに先に必ずしも必要ではない物もある。 だけども。
「全部、大切なんだよ。 どれ1つと、亡くしたく無い。」
「これから先も、旅を続けるんだろう? 大事な物を持ちすぎると、動けなくなるよ。 置いて行きなよ、此処に。預かってあげる。君の荷物。君の大事な物。」
だから、荷物を減らして、少しだけ肩を降ろして生きな。
手持ちの荷物は、軽くなった。 選べる強さも捨てる勇気も持ってなかった僕は、少しだけ荷物を預けて。 捨てる訳じゃない。亡くす訳じゃない。 ほんの少しだけ、依存させておくれ。 そうして僕は又、旅を続けるのだ。
果てし無く広がる、生きるという旅を。
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