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映画デー

2004年02月16日(月)



髪結いの亭主の監督パトリス・ルコント
の「橋の上の娘」を見る。
プラトニックなんだけど官能的。これはスゴイ。

死にたくても死ねない彼女(バネッサ・パラディ)にとって
死ねないっていうのはツイていない事なんだけど
それっていうのは客観的に見たら
「ツイている」事な訳で、そんな彼女のネガティブさを
見事変えてツイているということを
客観視できるようにさせたのが
ダニエル・オートゥイユ演じるナイフ投げ。
彼女はナイフ投げの的としてスカウトされるんだけど
死にたかった彼女にとって「ナイフがはずれる」
ということは果たしてツイてるのかツイてないのか、
その辺の彼女の心境の移り変わりが
物凄くおもしろい。

マイフェアレディ的な、女性が華やかに変貌を遂げる
というのは見ていて胸が高鳴るのだけど
彼女がおかっぱのボサボサぎみの髪の毛を
スタイリッシュなショートにするシーンや
ステージ衣装をとっかえひっかえ着替えるシーンは
本当に素敵。何が素敵って、変わる前も充分綺麗なんだけど
さらに想像もしなかったような美しさが
そこから生まれるっていうのが素敵。

「アゴを上げて、姿勢良く」
「なぜ?」
「君を見た観客は君に見とれるからさ」


本当に、見とれる。シャープな女が好きだ。

それにしてもツイている時とツイてない時の
差が激しすぎて、途中、コメディ路線かと思ってしまった。
カジノのルーレットで5回位連続で0が出るって、、物凄い
確率だよ、、、。



「AMERICAN SHORT SHORTS1999
スペシャル・セレクション」も見る。
以下、順番うろ覚え。

「angry boy」
しょっぱなから微妙な作品と思いきや、
適当すぎるエンドロールでちょっと笑った。

「Phil Touches Flo」
一番好きな作品。コメディ。
物語って起承転結が鉄則と化しているわけだけど
"結起承転"をものすごく上手くやってのけてる。
いや"結承起転"か?とにかく、そんな組み立てでも
オモロイ。
出演人数は3人+犬と非常にシンプル。
その3人のアクションもこれまたシンプル。
「31文字に収まらないテーマは短歌にしない」とは
友人の名言でありますが
組み立てといい、無理のないテーマ設定といい
短歌チックな作品。
でもスピード感もあるし、濃厚。

「The Housekeeper」
タイトルの駄洒落具合は好きなんだけど
余計な物が多すぎる気がした。


「Lily and Jim」
この作品群のなかでアニメーションって
目立つ存在だけど割とそれだけだったかも。


「Lunch with Louie」
こうして、みんな幸せになりましたとさ、、しかし
その実、知らぬが仏的な幸せだったりする。そんなオチ。
怖いね。幸せってこんなもんなのかな。ブラック。

「Freiheit」
「Whacked!」
このあたり眠くて、、朝6時ごろか。

「The Robber」
相変わらずの眠さ。ていうか微妙。

「78」
コントでありそうなオチ。
その脈絡のなさがイイ。目、さめる。

「Visas and Virtue」
リトアニア領事のスギハラという人物が
どれだけ世に知られているのか、
社会が大嫌いだった私はよく知らないのだけど
記念樹まで植えられて
何千人(子孫を含めると何万人)もの命を救った
彼の事を知る事が出来てよかったと思う。
日本人なのに家庭での会話も英語、ってところが
妙ではあったな。
せっかく日系人使ってるなら
領事の顔と家庭の顔と同様、
言語も使い分けてほしかった。
この映画のタイトルはあまり好きでないな
Virtue=美徳。
奥さんが夫を励ますときに「あなたサムライでショ?」とか
そういう映画中の随所随所で
タイトルにある"美徳"というものが
日本のサムライ精神を指しているようででそれがちょっと嫌だった。
バンザイニポンの使い方はかなりいい!
第70回アカデミー賞短篇実写賞受賞作品らしいです。


ビデオ見終わって見た映画の事を悶々と考えながら就寝。



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