獅子鷲(散散歩)


 Past : Will 2003年11月14日(金) 


夕方から曇り始めたせいで、今日は夕焼けにもならない。
公園のあちらこちらで街灯が点って、でも、大きな木に遮られて、足元はもう薄暗い。
二股に分かれた道の駅に続くほうへ、どんどん人が流れていくのを横目に、俺たちは、池のまわり一周コースへと踏み込んでいった。

「あ〜あ〜、いるいる。いいねぇワカイモンは」
「おい、あんまりジロジロ見んなよ、オヤジ」

池の端のベンチには、寄り添うカップルやら何やらかんやら…いや、ほとんど全部、寄り添うカップルでいっぱいなんだけども。
走が、何とも表現し難い笑顔を作りながら辺りを見回すので、腕を引いてやめさせた。

「大丈夫だって、なんせほら。二ぅ人のために〜世ぇ界はあるの〜♪」
「歌うなっての」

いつものように俺が突っ込むと、走は、さらに笑顔度を増して、顔を近づけてくる。

「ねぇ、知ってる?」
「…なにを」
「ただの散歩を、デートに変える魔法」

とくとくと得意げな顔をするので、はぁ?と聞き返したところで、走のどアップの顔が目に入った。

…目に入るのと、ほぼ同時に、チュッと軽いキス。

「て、てめぇ…!外ではすんなって言っただろ!」
「あら不思議、ただの散歩だったのに〜♪」

にっこりと笑って、身軽にバックステップを踏んで身体をよけたので、俺の拳は見事に空を切ったのだった…。


ごめんなさい。最近多忙につきこれにて…
おうちにいたい!


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