獅子鷲(長椅子)


 Past : Will 2003年10月27日(月) 


「また、つけっぱなし…」

影がさしたと思ったら、ブツブツ言う声が降ってきて、次の瞬間には、ブツッとテレビの電源が切れる。
それから、部屋の電気も消えて。
ちょっと頭をあげたら、ぐっと押さえられた。

「寝てていいよ?」
「…ん」

いつのまにか寝てしまったらしい。
ふわ…と空気が動いて、薄い毛布に視界が遮られる。
もぞもぞ動いて顔だけ出すと、リモコンを置いて、テレビの主電源に手を伸ばす走の後姿が見えた。
薄い地のカーテンから、外の明かりがほのかに差し込んで、部屋の中は意外に明るい。
しびれたように重たい手を伸ばし、走の履いてるジーンズに触れた。
ザラザラとした手触り。

「ん?」
「…別に」
「なに甘えてんの」

笑いを含んだ声が降ってくる。
毛布に顔をうずめると、くしゃ…と髪をかきまわされた。
それから、数回、髪をすくように頭を撫でられて。

「ちゃんと寝るんなら、ベッドまで運んであげるよ?」
「調子乗ってんじゃねえよ」
「だって、ソファじゃ二人寝れないじゃん」
「…寝れるだろ?」
「そんなこと言って、岳ってばこないだ、寝ぼけてて力いっぱい俺突き落としたりしたじゃん…」
「…しねぇよ」

ぎゅう…と音を立てて、ソファのスプリングがきしむ。
確かに、二人寝るのは無理な狭さだが。



それぐらいの広さじゃないと、ぴったりくっつく言い訳にならねぇだろ?

なんて、口に出して言ってやる義理はないけど。



実際の獣医に鷲が運べるかどうかは(以下略)
でもいいんだドリームの世界だし(病)


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