代打日記(鮫津海)


 Past : Will 2003年07月10日(木) 


オルグ反応が近くに出たとかで、イエロー,レッドとホワイト,俺とブラックの三手に分かれ、オルグ捜索に出た。
この間ガオレンジャーになったばかりのレッドがちょっと心配だけど、ホワイトはしっかりしてるから、多分大丈夫。


梅雨時の雑木林って何だか嫌な感じ。
濡れた木の葉は新しいスニーカーに纏わり付いてくるし、湿気のせいでヘアスタイルは纏まらないし。
雨は降ってないけど……いっそのこと降ってくれた方がすっきりするってなもんだし。

静かだなー…

ふと振り向くと、俺の後を付いてきてるはずの奴がいない。慌てて視線をめぐらすと、遥か後ろに…何か、木に抱きついてるブラックがいた。

せこせことそこまで戻って、後ろから『何してんの?』って聞いてみた。

「木の育つ声、聞いてるんだ」

声?

「凄いんだよ。木って、毎年の気候によって育ち方が変わるから。だから年輪の幅も毎年違うんだ。法隆寺の柱とか、高床式倉庫の柱とか、年輪のパターンで年代が解るんだって」

色々と説明してくれて、難しい話は俺にはわかんなかったけど、とにかく。
とにかく、そう言って木の声を聞いているブラックがとても優しそうな顔をしていたから。

「…ぶ、ブルー?」

「じゃあ俺は、ブラックの心臓の音、聞いてる」

そう言って、木にしがみ付いているブラックに、後ろから抱きついてやった。


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