松小次(日向小次郎×松山光)


 Past : Will 2003年06月21日(土) 


屋上に上がると、湿気を多分に含んだ空気が身体を取り巻いていく。

「そういや、本州(こっち)はまだ梅雨だったな」
「ああ。まだ梅雨入りしたばかりよ」
「……そこに居たのか」
独り言のつもりで呟いたのに、聴きなれた声音のそれで言葉を返された。
眩しそうに眼を細めて、松山は振り向く。と、その後ろには同じ様な表情をした日向が立っていた。
「…あれだけ騒がれてりゃ、幾ら俺でも気付くっての。お前、自覚なさすぎ」
お互い苦笑いをして、屋上の隅に座り込む。

…ただし、表情のソースは180度、異なっていたのだが。

二人分の体重を受け止めた金網が、がしゃんと悲鳴を上げた。


※   ※   ※


「つくづく律儀だな、おめーは」
「お前に言われたかねぇな。俺達の中で一番義理堅いのは日向、てめーじゃねぇか」
「ふん。で、腹は決まったんだろ」

ああ、と小さく呟いた松山は一度、目を伏せ。一呼吸おいて、その瞳を日向に向けた。
彼自身の性格をそのものを表すかのような、黒曜の、真っ直ぐな瞳。
好敵手と認めた相手に向ける、猛禽の輝きがそこに在った。

「俺は、東邦(ここ)には行かない」


一足早く来た夏のような視線を受け止め続けても、動揺の色ひとつ見せなかった日向は、松山の言葉を聞いても「ああ」と一言返しただけだった。

「で、賭けには勝ったのか?」
「来て欲しい、なんて俺が思うわけねーだろ」
「思われたくねーな」
「戦力的には…監督がMFにお前を欲しがる訳も、わからなくはねぇけどな」
「はっ。随分とキャプテンらしいこと言うじゃねぇか」


※   ※   ※

「じゃあ、国立で」
「ああ。国立で、な」


"猛虎" 日向小次郎
"北海の荒鷲" 松山光

陸を疾る猛虎の牙が、大空から荒鷲を引き摺り降ろすか。
空を駆る荒鷲の爪が、天空から猛虎の体躯を捕らえるか。

梅雨の晴れ間の太陽でさえ、勝負の行方は測れず――


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松山光、生日快楽!

ガオサイトで『荒鷲』というと九分九厘『鷲尾岳』のこと。
しかし、自分にとっての元祖『荒鷲』は、間違いなく彼、松山光

『キャプテン翼』に深い方ならお分かりでしょう。北海道はふらの小、ふらの中、そして富良野高のキャプテンをつとめ、全日本Jrユース、全日本ユースではボランチというポジションを見事こなした『努力の人』
凛とした真っ直ぐな眼差しにノックアウトされた女子も多く、終盤の人気投票では5位にランクイン。

恋愛要素の薄いキャプ翼において、唯一のラブシーンも彼がらみ。小六の全国大会にて、日向小次郎に(邪魔だからと)殴り飛ばされ、それを19歳になるまで根に持っていた執念深い彼。『食堂の借り』は名言名シーン。ていうか迷言。

そーしてー。管理人をこっちの道に進めた張本人。

どうしてこう、荒鷲ってのは眼付き鋭く口悪く負けん気強く色白もち肌そして受になるのかなぁ(笑)

大好きです、松山。
『こんなやつらにふらのが負けてたまるか!』とか言っちゃうあたりが。
あ、松山入門にはコミックスの17巻がお勧めです。ネットで検索するのもいいかもしれません。息の長い良質なサイト様が沢山。

猶、このサイトでは『日向小次郎×松山光』を熱烈推奨していますが、この二人の殴り愛、どつき愛によるカップリングの時だけ何故か『松小次(まつこじ)』と表記します。現在でも存在するカプ中、同人界唯一の例外と言ってもいいかもしれません。
一説によると、初期のファンにとってはこの組み合わせは受は松山と決まっており、健小次と違って「逆」はなく、名前が後に来ても日向はあくまでも攻という暗黙の了解が存在したためだとか。
先に来る名前のほうが攻めっつーキマリなんてなかった時代らしいので…。
そもそも、キャプテン翼自体が、同人誌の大量流通の発端。現在のコミックシティも、元を辿れば『ウイングマーケット』というキャプ翼オンリーのこと。今のテニプリなんてメじゃないです。多分。


そして、松小次の関係は、今の自分の好みの原点であり、うちの獅子鷲もややそれっぽいです(殴り愛上等っぽい気があるとことか。鷲が可愛くないところとか)

因みに。
ファン歴は10年とそこそこ長いものの、キャプ翼好きとしてはかなり遅咲きです、自分。好きになった時にはとっくに終わってました、連載…。

あー好きだー…松山ー…
最新のアニメでは石田氏が声をあてていたのね…


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