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このお正月はずっと、幸田文の『きもの』を読んでいました。
買ってしばらく積ん読状態だった本なのですが、
読み始めたらこれがなかなか面白い。
主人公は東京下町に生まれたるつ子。
着心地の悪い着物が大嫌いで、嫌な着物を着せられた日には
その着物の片袖をビリビリと破いて捨てるくらい利かん気の少女です。
そんなるつ子が、着物を通して、様々なたしなみや人付き合いや
他人に対する思いやりなどを学んでいく、そういうお話なのですが、
何と言ってもるつ子のお祖母さんがとても素敵な人であることが
物語の大きな魅力になっています。
人情の機微にも詳しく、聡明かつ実際家で、
いいことはいい、悪いことは悪い、とスッパリ言い、
凛と背筋を伸ばして生きているという感じの
年をとったらこうありたい! と思わせるお祖母さんなのです。
ただ、主人公の新婚初夜の場面で物語が中断したままなので、
この続きが気になって仕方ありません(笑)。
ちなみに、『幸田文の箪笥の引き出し』という本に載っている
着物の文様などがとても素敵で、ときどき本棚から取り出しては
うっとり眺めています。
この本は思い出したように少しづつ味わって読んでいるところ。
ここ3年ほど、細々とお茶を習っているので、
やはりいつかは着物を着てお茶を点てたい、という野望を
持っているのですが、どんな着物を着れば良いのか、
まだまだ迷っている最中で。
とりあえず今年の目標のひとつは、着付けを習いにいくことかな。
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