Sun Set Days
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2002年04月29日(月) スペースオペラ?

 今日のDaysは子供の頃に見たような、30分間のロボットアニメのような雰囲気で。


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 【ナレーション】

 時は、宇宙暦2059年。
 長い宇宙戦争の末にようやく訪れた短い平和は、突如現れた悪の惑星シスイシイオに駐留するビサワ軍によって崩壊の脅威にさらされていた。
 宇宙戦争後に締結された大宇宙同盟は5つの惑星国家からなり、彼らはビサワ軍に対抗するためそれぞれの惑星の精鋭たちを集め、ひとつのチームを作った。
 それが、同盟軍の誇るチーム「ナカサ」である。
 チーム「ナカサ」は同盟軍のなかの遊撃隊であり、特殊作戦を遂行するために終結した12人のチームであり、光速戦艦「キマカッテ」を擁する同盟軍の最後の希望だった。
 この物語は、「ナカサ」に集う若者たちの、ビサワ軍との戦いの記録である……




 ―――宇宙戦記 ナカサ―――




 【第5話】さよならマグロおじさん


 チーム「ナカサ」は若者たち中心で構成されたチームであり、特殊機能を有する魚型戦闘機の操縦に長けた精鋭ばかりが集められている。
 そして、「キマカッテ」には、そんな彼らを教え導くために、伝説のパイロットが一人配属されていた。
 先の宇宙戦争時の英雄、ロト大尉である。
 ロト大尉は愛機である魚型戦闘機「バチマグロ�狭罅廚僕獲茲靴董◆屮泪哀蹐�じさん」としてチームのメンバーから親しまれていた。
 現に、これまでのまだ「ナカサ」の若者たちが戦いになれていなかった頃には、ロト大尉の援護がメンバーの実戦でのスキル向上を側面から支援していたのだ。
 広い肩幅を持つ白髪のロト大尉は、寡黙な人物だったが、捨て猫に餌をやったりするような優しいところもあって、メンバーは彼のことが大好きだった。

 チーム一の無鉄砲者であるオウビットは、ロト大尉の孫ででもあるかのように彼になついていた。
 メンバーはみんな、そんな2人のやりとりを微笑ましく見守っていた。


 2人のやりとり��

 オウビット:マグロおじさんはどうしてそんなに大きな口をしているの?
 ロト大尉:お前を食べるためさ!

 2人のやりとり��

 オウビット:マグロおじさん、奥さんに離縁されたってほんとう?
 ロト大尉:傷口にわさびを塗るようなことを言いやがって……

 2人のやりとり��

 オウビット:マグロおじさん、離縁の原因は?
 ロト大尉:フッ……宇宙の平和のために家を空けている事が多くてな……
 オウビット:甲斐性なしなんだね!!


 ……微笑ましい?


 そして、そんな平和的な時間は、いまの宇宙では長くは続かない。
 けたたましいサイレンの音。
 またもやビサワ軍の襲来である。

(キマカッテ号)ガリ艦長:よし、「ナカサ」たち!! 定位置につけ!!

「ナカサ」の12名+ロト大尉:ラジャー!!

(出発前、オウビットは、ロト大尉に通信を飛ばす。)

 オウビット:マグロおじさん、今回の戦いが終わったら、一緒にご飯でも食べに行こうぜ!!

 ロト大尉:ん? どうしてだボウズ? めずらしい風の吹き回しじゃねえか?

 オウビット:だってほら、マグロおじさん誕生日なんだろ? 艦長に聞いたんだよ。

 ロト大尉:ガリのやつ……余計なこと言いやがって(※ロト大尉とガリ艦長は、宇宙戦争時代の盟友なのだ)。

 オウビット:じゃあ、楽しみにしてるぜ!! 俺がおごってやるからさ!!

 ロト大尉:……ああ、フッ。


 そして、メンバーは宇宙に出撃する。「ビサワ」軍の攻撃はいつも激しい。宇宙同盟の戦闘機も果敢に戦うのだが、どうしても劣勢になってしまう。そこで活躍するのが、チーム「ナカサ」だ。「ナカサ」の乗る魚型戦闘機には古の鉱物エネルギー「アガリ」が含まれており、その未知のパワーが、「ビサワ」軍の激しいパワーを薄めるのだ。

 戦況はいつものように激しく、「宇宙同盟」「ビサワ」双方の損害は大きい。「ビサワ」軍が何の目的で突如宇宙に現れたのか、いまはまだなぞめいた部分が多すぎる……
 ただ、とにかく来襲する「ビサワ」軍を倒し、宇宙の平和を守ることだけが、「ナカサ」に課せられた唯一の使命なのだ。

 そして……

 オウビット:しまった!!

 オウビットの操縦する魚型戦闘機「トビウオ三号」の右翼が突然火を噴く。敵の砲弾にやられたのだ。

 リノ(「ナカサ」の女性メンバー):オウビット!! 艦に戻って!! このままでは危ないわ!!

 オウビット:わ、わかった……

 操縦桿を握り、方向を転換しようとするオウビット。しかし、眼前に「ビサワ」軍の戦闘機が。

 オウビット:し、しまった……!!

 目の前の戦闘機からビームが発射される。その刹那、オウビットは時間がとまったように思う。

 あるいは、ゆっくりとスローモーションのように。

 そのときのことを、オービットはその後何度も繰り返し思い出すことになる。

 右方からものすごいスピードでやってきたバチマグロ�狭罎�、目の前の戦闘機が発したビームをその身に受けたのだ。そして、その勢いを受けながらもバチマグロ�狭罎亙�向転換をするとともに、その戦闘機に向けてレーザーを発したのだ。

 バチマグロ�狭罎離譟璽供爾�敵戦闘機を貫き通す。

 ロト大尉:おおおおうううう!!

 レーザーの威力は増し、そして、大きな爆発音を発し、消滅する敵戦闘機。

 オウビット:あ、ああ……

 オウビットの眼前では、電磁波に包まれたようなバチマグロ�狭罎�いまにも爆発しそうになっている様子が見えている。オウビットはその光景を信じることができない。

 一方、ロト大尉のコックピットは明滅を繰り返している。ロト大尉は右手で通信のスイッチをオープンから単独モードに切り替える。もう残された時間は少ない。

 ロト大尉:きこえるか? オービット。

 オービット:……マグロおじさん。

 ロト大尉:せっかくめずらしくおごってくれるって言っていたのに、行けなくなっちまった。申し訳ないがな。

 オービット:おれ、おれ……

 ロト大尉:お前は早く艦に戻れ、ワシのことは気にするな。長い間魚に乗っていると、こういうことはたくさんある。いままで、ワシも随分と仲間に助けてもらった。そろそろ若い仲間を助けてもいい頃だろう。とにかく、お前たちにはやらなくてはならないことがあるんだ。頼んだぞ。オービット。

 オービット:でも……

 ロト大尉:いいから早く行け!

 オービット:マグロおじさん……

 ロト大尉:短い間だったが、お前たちの先生になれて楽しかったよ。軍人生活の最後を飾るにふさわしい仕事だった。プライベートでも孫が何人もできたみたいだったしな……。

 オービット:……いままで、ありがとう。

 噴射エンジンを使い、その場所から離れるオービット。彼の視界は涙でぼやけている。

 ロト大尉:頼んだぞ、お前たち…………

 そして、オウビットが離れることを待っていたかのようにその場で小刻みな爆発を続けていたバチマグロ�狭罎蓮△泙襪濃�限爆弾のリミットがきたかのように、その場で大爆発する。

 その爆発はしばらくの間続いた。戦場の誰もが、その光を、爆発を見た。

 一人の勇士が、戦場からまた姿を消したのだ。

 

 ガリ艦長はその様子をすべて、「キマカッテ」のデッキにある大スクリーンで見つめていた。

 ガリ艦長:ロト……


 数十分後、「キマカッテ」号のカタパルトまで戻ってきたオービットは、操縦席から出ると、そのまま自分の部屋にこもってしまう。そして、誰の言葉にも耳を傾けず、部屋のベッドに座り自分を責め続ける。
 戦いは、宇宙同盟側の迎撃成功で終わっていた。
「キマカッテ」号に戻ってきた「ナカサ」のメンバーたちは、ドア越しにオービットを励ます。
 しかし、オービットはどうしても自分を許すことができなかったのだ……


 そして、その夜、「キマカッテ」号のメイン放送が流れた。

 ガリ艦長:「キマカッテ」号全艦員に告ぐ、今日、我々は歴戦の勇士であり、かけがえのない友人を一人失ってしまった。彼のこと――ロト大尉のことを我々は忘れないだろう。彼は、最後まで勇敢な我々の英雄だった。そして、彼は自分が戦場で倒れたときのために、ヴィジュアル・メッセージを残している。そのメッセージを、これから流そうと思う。

 大半の者は、デッキの大スクリーンを見ている。
 自室にいたオービットも、部屋の小スクリーンの電源を入れる。

 ロト大尉の映像が映る。貫禄のある、それでいて優しそうな表情だ。

 ロト大尉:宇宙同盟のみなさん。この映像をご覧になっているということは、もう私はこの世界にはいないということでしょう。それがどういうことであれ、私は宇宙同盟のために、友のために戦ったことと思います。まだ「ビサワ」の侵攻は続いているでしょうが、みなさんおそれることなく前を向いてください。我々はたくさんの惑星同士の長い戦いの後に、ようやく同盟を結ぶことができました。その同盟の力が、「ビサワ」ごときに侵されるはずはありません。見せつけてやるのです。我々の力を!! 私は信じています。みなさんの、そして我々の力を。

 キマカッテ号の艦員たちから嗚咽が洩れる。中には涙をこらえることのできない者も……

 ロト大尉:……それから、いいか「ナカサ」たちよ。よく聞くんだ。お前たちはもう充分強い。もうワシの手助けなどいらないくらいにな……宇宙の平和を頼むぞ。後はお前たちが頼りだ。頼んだぞ、みんなが笑って過せるようにな。

 ロト大尉――「ナカサ」にとってのマグロおじさんは、そう言っていつものように微笑んで見せる。

「ナカサ」たちは、それぞれの場所で、自分の目に焼き付けるかのように、ロト大尉の言葉に耳を傾けていた。あるものは涙し、またあるものはその悲しみを力に変えながら。

 自室にいたオービットもまた、その一人だった。自分はあのロト大尉の愛弟子なのだ。その自分がこんなことではどうする。そして、強くなりたいと、心の底から思うのだった。

 強く、もっと強くと。




 つづく。





 次回予告(テーマソングがバックに流れながら)

「ナカサ」いち純情な戦士「サーモン」が、非番のときに訪れた街で恋に落ちた。美しいその女性「レモン」は、実は「ビサワ」軍の送ったスパイだったのだ。罠にはめられた「サーモン」。しかし、「レモン」も罠にはめるつもりが「サーモン」の純粋さに、いつの間にか惹かれはじめていた……

 次週、『宇宙戦記  ナカサ』

 【第6話】サーモンの恋

 私たちは、「ナカサ」も「サカナ」も大好き!!




 この番組は、ご覧の提供でお送りしています。


 次郎寿司

 東京魚市場

 原田魚店


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