Sun Set Days
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2001年11月19日(月) もうひとつの流星群

 昨晩午前2時30分過ぎ。
 そろそろ眠ろうかなと思っていたので、最後にOutlook Expressでメールをチェックする。

 ピローン。
 
 同僚からのメール。

 件名は「流星」。

 ん? 流星? ……ああっ!
 と思う。
 本文を慌てて読む。


 流星群、すごいって! まだ起きてたら外出てみな。
 俺はもう20個以上の流星を見たからもう寝ます。
(※言葉じりは若干変更しています。内容は同じ)


 しまった! と深夜のノートパソコンの前で劇画調に驚き(吹き出しは「ガーン!」)、慌ててコートを羽織る。
 部屋の時計は2時30分を過ぎている。同僚のメールの発信は1時34分。
 階段を小走りに下りて、部屋の前の道路に出る。
 人気のない深夜の通り。
 はす向かいのコンビニの明かりだけが煌々と灯っている。
 空を見上げる。
 一面の雲。
 たまに夜空が見えている隙間があるけれど、ほとんどは雲に覆われている。

 見逃したぁー。
 
 とショックを受ける。
 仕方ないので部屋の向かいじゃない方のコンビニまで足を伸ばすことにして、その間ずっと「見たかった……」と名残惜しそうに空を見上げていた。


 そして今日の夜、食事のために久しぶりに新宿にいた。
 ものすごく久しぶり。
 新宿って、ほとんど行かない。
 まるでおのぼりさんのように、高層ビルが立ち並んでいるのを眺める(まあ、実際に田舎者なんだけれど)。
 21時でも当たり前のようにほとんどのビルに明かりが灯っているのが見える。
 そのときに、「あ。」って思った。

 昨晩見逃した流星群だって。
 高層ビルの窓には明かりがついているフロアとそうじゃないところがあって、そのコントラストが流星群のように見えなくもなかったのだ。
 たとえばニューヨークにはクリスマスシーズンになるとビルの壁を利用して明かりでツリーをつくるビルがあるそうだけれど、新宿の高層ビル群の窓の明かりも、見ようによっては流星群のように見える。ちょっと美化し過ぎだろうか?
 ちょっと想像してみる。
 もし、全部のフロアの明かりを管理する警備の人が、いろんなフロアや部署の明かりを順番につけたり消したりして、星が流れるような様を見せることは可能かもしれない。たとえばその警備の人に約束とか何らかのエピソードがあって、クビになるのを覚悟で、そういう操作をするのだ。
 それはある種の奇跡のように道行く人の目には映るだろう。
 明かりという明かりが、窓という窓が順番に光っては流れ、光っては消えていく。しばらくの間、それが続く。
 都会の真中でそういう奇跡が起こってもいいかもしれない。
 一度くらいは。

 それはちょっと現実的にはありえない話だけれど、通り過ぎていく人たちは、当然のことながらビルをあんまり見上げたりはしていなくて、この窓の明かりも見慣れてしまってただの風景になっているのだろうかとちょっとだけ思った。
 夜の高層ビル群って、かなり、すごい景色の一つだと思うのだけれど。


――――――――――

 お知らせ

 もしそういう警備員がいたら、どんなエピソードがあるのでしょう? 想像するのも楽しいかも。


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