解放区

2011年12月14日(水) 謎のラーメン屋

「なか房」というラーメン屋が京都市の北の方にある。麺は太麺と細麺から選ぶことができ、スープもこってりとあっさりがある。チャーシューは非常に珍しく皮付きでとても美味い。非常に良い仕事をしているラーメン屋なわけだ。

店はおっちゃん一人で切り盛りされている。噂によるとおばちゃんもいるとのことだが、てめえが訪れた時はいつもおっちゃん一人だった。バイトもおらず、昼の忙しい時間帯にはかなりてんぱっている。

ラーメンは並が一杯550円。だった。だった、というのは、去年の秋くらいから「ラーメン400円キャンペーン」を始めたからだ。ひと月限定だったはずのそのキャンペーンは翌月も継続され、気が付くと400円で定着していた。どんな価格破壊やねん。味も劣化せず非常にありがたかった。並ばかり食べていた。

今年の9月に「並も中盛りも大盛りもすべて500円」に突然変わった。もちろんてめえは大盛りばかり食べた。ばかりは言い過ぎやな9月は1回しか行ってないし。

10月になか房を訪れると「営業時間変更のお知らせ:10月より営業時間は午後6時から12時になります」との張り紙があった。もともとは11時30分から午後12時までだった。てめえは「とうとうおっちゃんの体力の限界が来たのだ」と勝手に思った。夜に食べに行くことができないてめえは、これでなか房に食べにくる機会はほとんどなくなったなと一人さびしく思いを馳せた。


10月も中旬のころだったか。風の噂で「なか房2号店が伏見稲荷に出店したらしい」と聞いた。おっちゃん一人でやっていて弟子どころかバイトもいなかったなか房が2号店とはこれまた面妖な。いったい誰が店を開いたのだろうか。噂の「おばちゃん」は実は弟子だったのか。

ネットで調べるとすぐに真相が判明した。なんと伏見稲荷にある2号店は昼間だけの営業で、「おっちゃん」が営業していたのだ。

これはすごい。一人で2号店を出店。どうやら昼前から16時くらいまで伏見稲荷の店をバイトも雇わず一人で切り盛りし、店を閉めて1号店にやってきて18時から24時まで店を開ける。正直まったく意味が分からない。両方とも賃貸だろうし賃料も倍かかる。1号店だって昼間も常連も多くけっこう賑わっていたのに、あえて新しい地で店を開くメリットはあるのだろうか。夕方はスープなど一式担いで移動か。

場所も結構離れている。Google mapでは9.2km離れていた。東京でいえば池袋と浅草くらいの距離だ。

謎すぎてよくわからない。おっちゃんに直接聞いてみたいが昼間に伏見稲荷に行くのは無理があるし夜は訪問できない。なんてこった。


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い・よんひー [MAIL]

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