最後の過ち

電車に飛び乗り座席に座ると眠りに堕ちた。
起きるとそこは開発中の街だった。
そう寝過ごしたのだ。
思えばこの4年間何度寝過ごし
この風景を見たのだろう。
それもこれで最後かと思うと感慨深い。
と郷愁に浸っている暇は無かった。
何せ遅刻ができないのだから
慌てて向かいのホームへ走り
時間のロスを最小限に抑えることに成功した。
しかし睡魔という魔物はまだ私を解放しなかった。
帰りのバスでうららかな陽気に当てられ
眠りの底へ堕ちていく自分を確認しながら
ヒュプノシスの誘惑に応じてしまった。
バスの運ちゃんに「終点ですよ」と揺り起こされるまで
気が付かなかった私は顔を真っ赤にさせながら
バス券の最後の一枚を切っていた。
おそらくはこれが最後の過ちになるであろう。
いや、むしろそうである事を願いたい。
2004年02月24日(火)

Dag Soliloquize / tsuyo