地声獣語

▼世の中には忘れてしまいたいことがかなりある。それは誰でも同じことなのだが、芸能人と呼ばれる人々にとっては忘れて欲しい過去がかなりあるのも確かだ。▼今日、ナカイ楽器主催の中古レコードの物品会に行ってきた。年末の阪神主催の中古レコード物品会のことをすっかり忘れていたので、これを見つけたときは内心指を鳴らしたものだ。▼この中古レコードは音楽好きの貧乏学生にとっては神様のようなもので掘り出し物が結構出てくるのである。今日物色しただけでもRunt Starのバンド名の由来になったトッド・ラングレンの「Runt」やディヴィッド・サンボーンのベスト、ムーンライト・マイルのサントラが出てきた。余談になるがジェイク・ギレンホール主演映画のサントラは皆ナカイ楽器の中古フェスで買っている気がする。▼しかしながらこの中古レコードは芸能人にとっては非常に危険な場所であるのも確かだ。何年か前に麻薬所持で捕まった石田純一の息子のCDが売っている。昔日の私なら逮捕当初にこのCDを買って嫌味たらしく番組でかけていただろう。それ以外にも意外な人がCDを出しているものだ。先日結婚を発表した奥菜恵に最初のシングルしか売れなかった内田有紀、その夫の吉岡秀隆とまぁ百花繚乱である。▼しかしアイドルはまだ良い。レコードを出すのは当然だ。問題はこんな人まで!なんていう物がある。その中でも強烈だったのが竹中直人の「ドクトクくん」だ。確かインディーズで発売した物だったと記憶しているが、こんな物まで中古に並ぶとは驚きである。▼ただ、名前が出ているのはまだ良い。一目見てわかる分罪は少ない。中にはこんな物もある。BINGO-BONGOというアーティストがいる。ここでピンと来た方はかなりの音楽ファンだ。まずはCDのジャケットを見てみよう。何やらにやけた顔をした男が映っている。昨年の春頃に絶叫して歌を歌いながらサラ金に金を借りていた男だ。そう、今や俳優になりきっているユウスケ・サンタマリアその人だ。私などは未だにBINGO-BONGOのイメージが強いので彼を見る度に「あ、元BINGO-BONGOの」という定冠詞がついてしまう。▼しかし、彼のそんな過去は抹消されたも同然である。ただ、伊藤英明がマジックマッシュルームでラリってコンビニに助けを求めに行ったことをいつまでも覚えているような私のような人間がいる限り彼の過去は完全に抹消できない。「いい加減忘れたれや」などと言う人もいるが、音楽を捨てて、いや踏み台にしてしまったことはYOSHIKIと小室哲也がV2という恥ずかしいユニットを組んでいたことと共に忘れてはならない事実である。▼人の過去は大多数の人が忘れていても一握りの人間が覚えている。それ故に後腐れの無いよう正しく生きるべきであることは彼らの消したがっている過去を見れば一目瞭然だ。出来るならば後ろ指指されない生き方をしたいものだ。▼ところで今日はとあるコーナーのパロディなのだがわかった人はどれくらいいるのだろうか。わからない人は大学受験に一番出るとか抜かす新聞を読んでいただきたい。ちなみにこの新聞も今でこそ左翼的で旧日本軍の(捏造された)悪事なら平気で嘘を掲載するような報道だが、戦前は戦意高揚の一役を買っていたのも忘れてはならない事実である。
2004年01月10日(土)

Dag Soliloquize / tsuyo