Hup!

というのはオランダ語で頑張れという意味である。
何故こんな事を言い出したのかというと
実は今年、高校サッカーで密かに
応援している学校があるのだ。
その学校は筑陽学園。福岡の代表校だ。
何故、自分が住んでいる地域でも無いのに
応援をしているのか。
実はこれには訳がある。
筑陽学園には3年前に野口直也というエースがいた。
彼はヴィッセル神戸への入団が内定していた。
地区予選は惜しくも敗退したものの
これからのサッカー人生を大きく羽ばたかせようという
その矢先、交通事故によって命を落としてしまう。
それから3年が過ぎた。
筑陽学園のサッカー部で野口直也の妹さんが
マネージャーを務めている。妹さんは語る。
「兄は優しい人でした。小さい頃に兄とサッカーをした時
 怪我をしないよう優しくシュートを打ってくれました。」
そんな兄が果たせなかった全国大会出場を手助けするため
妹さんは両親の反対を押し切って筑陽学園に入学した。
毎日遅くまで洗濯などにいそしみ、サッカー部を支えた。
そして迎えた地区予選の決勝、
妹さんは自分で作った黒と白のストライプのお守りを
握り締め応援していた。兄が入団するはずだった
ヴィッセル神戸のユニフォームを模した物だ。
試合は1−0で勝利した。
「今日家に帰って(兄に)報告できます」
と話しながら妹さんは肩を震わせて大泣きしていた。
そして涙を見せた人間がもう一人いた。
監督である。
「彼(野口直也)をようやく(全国に)連れて行ける」
と語った監督のジャージの下にはお守りとして
野口直也の遺骨を忍ばせていた。
3年前に不慮の事故で散ったエースの思いが届いたのか
全国大会でも筑陽学園は快進撃を続けている。
市立船橋や国見、鹿児島実業といった強豪チームが
ひしめく全国大会だが一つでも勝ち続けてくれることを
心から願っている。

それにしてもタッチのような話だが、
私はこういう話にとっても弱い。
根が高校野球好きなためどうしても競技者の裏にある
ドラマを見てしまうのである。
でも、それもスポーツの一つの見方だと思う。
2004年01月04日(日)

Dag Soliloquize / tsuyo