賭けとその顛末

ギャンブルはやらないほうである。
パチンコや麻雀は元より競馬などは
好きな漫画家が牧場の話を描いているのに
競技としてしか見ていなかった節がある。
その理由にはもちろん甘い罠にはまり
どん底へ突き落とされる恐怖感があることは確かだ。
ただ、賭け事をやらないくせに生活では結構
際どい所を潜り抜けているのも確かである。
もちろんきわどいところをよけ切れずに
浪人したりしているので賭けが必ず当たる訳では無い。
そこは人生の面白いところであったりするのだが、
それはまた別の話。
さて、何故このような話をしているのかと言うと、
実のところ、先日日記でも発表した賭けが
今回は見事に当たったのである。
先日のコンテストの講評が帰ってきた。
内容は人それぞれであったが、
やはりウィークポイントとして「間延び」という点を
多く突かれていた。本来なら反省すべきところだが、
実のところ安堵した。というのも一次審査に提出した作品では
それ以上に間延びしている感があったのである。
それを三日前に変更し、流す曲を
比較的ゆったりとして長めのPolarisから
ややアップテンポで少し短いRunt Starに切り替えた。
これは一種の博打である。
本選に通ったというある程度評価のある内容から
全く新しく反応もわからない内容へ変更した上に
番組のテーマが「ゆったり」という部分であるのに
ややアップテンポの曲をかけるのだから
もはや博打としか言いようが無い。
結果として間延びしたという評価をもらったものの
以前の内容であればそれ以上に間延びしており
余計にマイナス点であったと思う。
以前のままであれば一体どうなっていたかを考えると
この賭けは成功したと言える。
ついでながら本番も博打に近いものがあった。
本番の実演に際して私の不手際でストップウォッチを
確認、持参するのを忘れてしまった。
買いに行っても近辺には売っていない。
ここは知恵の使いどころである。
MDに規定時間の6分より長い曲を収録してあるのを思い出し
それを実演と同時に再生することによって
時間を計ろうという魂胆であった。
しかし本番は何が起こるかわからないもの。
会場のMDデッキがMDLPに対応していないため
いつの間にか時間表示が消えていた。
焦るどころではない。一瞬頭を抱えてしまった。
しかし泣き言を言っても総分数がわかる訳ではない。
ということで各パートのタイムをそれぞれ何分であるかを
仮定し、それにあわせることにした。
その分数には論理的な根拠はほとんど無い。
練習で掴んでいた時間感覚から逆算したくらいで
あとはほとんど勘を頼りに仮定した。
無事終了したのだが、あとでアナウンサーが計っていた
時間によると規定時間の6分とそう違わなかったそうだ。
偶然にもアナウンサーが話すコメント部分で練習よりも
やや長めに話すことが出来たため、仮定した時間と適合した。
ここでも賭けが成功した。
ついでながら言うとこちらの動揺がアナウンサー側に
気付かれていなかったことも幸いしていたと思う。
動揺がアナウンサーに伝わっていたらどうなっていたかと
想像するとゾッとするところである。
審査員の講評の中に「スタッフを安心して見れた」という
コメントがあった。こちらが動揺している様子は
わからなかったようだ。何しろ曲をかけている時に
プロデューサーの私とミキサーは二人して
曲の歌詞を口ずさんでいたのだから。
もっとも私の場合は曲の心地良さと起きたトラブルから
半分やけくそになって日頃しない行動に出たのだが…。
ただ、先の審査員の講評については他にも考察できる。
実は今回他校のチームにもトラブルが多かったのだ。
アナウンサーが緊張で噛みまくったり、
機材から音が出なかったり、
予定のコメントを言えなかったり、
マイクのカフを降ろしたまま話したりと目立つミスが
多かっただけに、一見トラブルがわかりにくかった
自分のチームはその点で「安心」できたのかもしれない。
何はともあれチーム全員が実力を出して3位に潜り込めたのは
上々の戦果ではないかと思う。
今回の講評が帰ってきたことによって自分の弱点や
至らない点、足りない点が把握できたのも大きな収穫だ。
学校での放送は残り少ないが、その研究成果を
余す事無く出していきたいと強く感じている。
と、言ってるそばから今日はミスってしまいましたが…
2003年12月08日(月)

Dag Soliloquize / tsuyo