| 映画館・夏場所の動向 |
目下、私の心を捉えて離さない俳優ハン・ソッキュ。 「八月のクリスマス」の写真屋の兄ちゃん役以来 彼の演技は2千円払っても見る価値があるため投資してきた。 そんな彼の最新作が「JSA」の二番煎じを狙ったかのような 南北問題を取り扱った作品「二重スパイ」に出演している。 情報自体は去年の暮れから掴んでいたものの公開は いつになるかわからなかったが、この度公開の折となった。 とりあえず観に行く予定である。ボチボチの評判である。 それと、スパイということで東宝系が一線級の館を使って 公開している「スパイ・ゾルゲ」であるが、こちらの評判は あまり、というか良い噂を全く聞かない。 題材そのものは面白いのだが、一抹の不安であった監督に やはり問題があったらしい。あえて名前を出さないが、 この映画の監督の前作は私の先輩である司馬遼太郎先生の 大忍者活劇「梟の城」だったのだが、この映画も惨々な出来で 日本映画の脚を引っ張っていると言っても過言ではなかった。 昔はまともな映画を撮っていた分余計に酷い出来で、 それに覚悟を決めたのか今回の映画で監督を引退するらしい。 しかし、それが仇になったのか自分の自己満足で終わってしまい、 「20億をかけた監督の生前葬ですか」と言われる始末。 出ている役者も悪くないだけに監督の手腕が問われる。 あ、それとイマジンをエンディングに使っているらしくて、 それだけでメッセージがわかってしまいました。 老いた麒麟は駄馬にも劣ると言いますが、選曲センスも… 楽しみにしてる方すみません。 個人的に軽々しく戦争反対と言ってイマジンを持ち出す人たちが あまり好きになれないものなので。 とりあえず近年稀に見る評判の悪さなので、 これから見る方は過剰な期待はしないでください。
随分と脱線してしまいましたが、次の映画。 私の心を捉えて離さない俳優のもう一人が ジェイク・ギレンホールその人である。 まだまだ名前は知られていない若手俳優ですが、 その天性の演技センスは「遠い空の向こうに」で 多くの人たち(含む私)から涙を搾り取りました。 そんな彼がダスティン・ホフマン、スーザン・サランドンという オスカー受賞経験のある二大俳優とがっぷり四つに組んで 演技を競った映画がついに日本で公開されます。 その名も「ムーンライト・マイル」 伸び盛りのジェイク・ギレンホールがどこまで 胸を打つ演技をしてくれるかが見ものです。 「ドニー・ダーゴ」が電波系な映画だっただけに (いや、それでも演技は上手かったぞ!) ヒューマンドラマでの彼の立ち居振る舞いが非常に楽しみです。
男のくせに男性俳優ばかりとりあげるのも何なので 好きな女優の出演する映画も取り上げておきましょう。 今やVISAのカードのCMで「スープがすっぱいわ!」と 大見得を切るようになった彼女、チャン・ツィイー。 思えば「初恋のきた道」でメロメロになって以来 「グリーンデスティニー」と共に何度見たことか… その後ハリウッドに渡り「ラッシュアワー2」に出演したり いろいろと活躍の場を広げつつありますが、 そんな彼女の原点ともいえるのが監督チャン・イーモウです。 チャン・イーモウ。中国映画界が誇る巨匠で 激動期の中国を描いた痛々しい映画から最近は脱却し 「あの子を探して」から始まるしあわせ三部作や 辛く厳しい世の中を生きる庶民を暖かい視線で描いた作品など 私達の心に残る名作を送り続けてきました。 そんな彼が初めての武侠モノを撮るとのこと。 それがジェット・リー主演「HERO」です。 話のベースは秦の始皇帝を暗殺しようとした荊何の話ながら、 チャン・イーモウが得意とする美しい色彩を駆使した 見事なまでの映像が予告編で炸裂しています。 しかも共演はマギー・チャンにドニー・イェンという豪華な顔ぶれ。 そこに新鋭チャン・ツィイーがどう絡んでいくのかが 見ものです。で、なぜツィイーの原点がイーモウにあるのか? ツィイーのデビュー作「初恋のきた道」で監督のイーモウが ツィイーをスカウトしたからです。元々女優を育てるのが上手い イーモウですから、この映画が素晴らしい出来であったのも ツィイーが魅力的に撮られ、その後「グリーン・デスティニー」 において主役の座を射止めた経緯があるからです。 その後の彼女の活躍は言わずもがなです。 それ故に今回は恩返しと言った趣があるように見えてなりません。 果たしてこの超大作「HERO」で見事な花を添えて イーモウに恩を返すことが出来るのか?
以上、長くなりましたが、今夏の注目映画マイナー編でした。
|
|
2003年06月24日(火)
|
|