矜持にかけて

人間時には昔を思い出し悔やむことがある。
取り返しのつかないことをし大事な友人を失ったり
判断を間違えて今に至る経緯を嘆いたり
今思えば何故あのような事をしたのだろうと
不思議に思えてしまう。
ただ過去ばかりを思い出しているのは
実に簡単だ。
しかし過去は悔やんでもどうにもならない。
人は過去から未来へ絶えず生きているのだ。
過去を憐れみ、未来に目を向けないのでは
未来に対して失礼だ。
過去はどれだけ振り返っても変わることは無いが
未来は違う。
様々な可能性に満ち溢れているのだ。
二十歳は嘆きの一年だった。
二十一歳は悲しみの一年だった。
しかしそれはいつまでも過去を引きずり
くだらない事にこだわった結果からくるものだった。
過去を振り返ることは確かに必要だが
それにこだわりすぎるのはいささかいただけない。
嘆くのも悲しむのもまだまだ早すぎる。
もう終わってしまったわけではない
まだ何も始まっていないだけだ。
2002年08月29日(木)

Dag Soliloquize / tsuyo