||〜*…clover…*〜||


There are all in one.


◆cloverに出てくる人々◇|*|◇エンピツ書きに48の質問◆


2014年05月05日(月) やぎさんゆうびん

「こんにちは」
「あれ?めずらしいじゃん、どーしたの」

 その郵便屋があたしのもとに来たのは本当に久しぶりで、あたしは眼をぱちぱちと。

「いや、何か困ってるんじゃないかと思って」

 そういって郵便屋はヘラリと笑い、あたしは少し泣きそうな顔でその郵便屋にヘラリと笑みを返した。

「困ってるよ物凄く」
「でしょうね」
「何とかしてよ」
「そうですね」
「どうしたらいいのかな」

 郵便屋は何も答えずにへらりと笑って、そっとあたしの頭を撫でた。
 
「大丈夫ですよ、貴女なら」
「大丈夫じゃないよ全然」
「大丈夫」
「大丈夫なわけないじゃん」

 そんなやり取りの後、郵便屋はどこか悲しげに笑って。

「私は、貴女とこの場所で会えてよかったと「うそつき」

 どうして、人は、優しい嘘ばかりつくのだろう。
 そうして、優しくて優しくて優しすぎる。


「出したい手紙があるんだ。またね」
「ええ」

 そんなやり取りをして、私と、優しい優しい郵便屋は、ドアのところで別れた。



+ + + + +

 あたしは、別に、今までも大丈夫だったよ。
 だから、これからも大丈夫。
 
 無理してるわけじゃないから、これまでと同じようにただ、見守っているだけでいいから。
 何もしなくていい。必要ない。

 見られてると思うと自然にできなくなってしまうから、ドキドキハラハラするかもしれないけど。
 バカだなあって思いながらあきれてくれていいよ。笑ってくれていいよ。

 緊張もストレスも、時には必要だから。
 
 怖いことはいっぱいあるけど、大丈夫。
 だから今まで通り見てるいだけで。
 みんなのことを平等に見ているだけで。

 私はつい欲しがってしまうから、見るのには適さないんだよ。

 もう少し自分のコントロールができるようになるまで、今までと同じように一人で、ただ、見ていて。
 できるだけ、一日一回ここで日記を紡げるように頑張るから。


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葉月れい [MAIL] [HOMEPAGE]