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昨日ですね、皮肉ですね、ランバ・ラルの逆襲で「おやすみの前に」観たお芝居は、『おやすみの前に』というタイトルでした。でも、『おやすみの前に』の前に、お休みにならなくて良かったです。不幸中の幸い・・・大げさですけど。
『おやすみの前に』これは、いきなりですけど、再演希望です!!もちろん、主役は佐々木蔵之介以外では、再演の意味がありません。そして、まわりのキャストの変更と、脚本、演出を見直していただければ、もう、これは、最高の、佐々木蔵之介の芝居になるでしょう。いつものことですが、かなり何様なことを言っています、あしからずご了承ください。
魔女がいまして、保険のセールスレディをしながら、あの世に魂を送り込むんですね。どうやら死期が近付いた人間は魔女には青く光って見えるらしいです。で、「一つ願いをかなえてあげるから」と、契約を取って、自分担当で魂を送れば、それが魔女としてポイントがつくらしいです。で、キャッシュバックならぬ、時間が与えられるわけです。で、その送り込む魂、人間の時、生きてる間にどのくらい社会に貢献したか、地位があったか、そんなことで、魔女に与えられるポイントも高くなるらしいです。 ここに、不老不死の研究日本一の老科学者、羽生教授がいます。蔵さま、いきなり、ごっついじじぃで現れます。魔女で生保レディのユキコが友達のハナヨとハーブティ・カフェの前のベンチでハーブティを飲みつつ話こんでいると、ぬっと現れた教授に「魔女はハーブなんぞに詳しいらしい」とか言われて、「ばれたの?!」ってことで大学の教授の部屋に弁解に行きます。と、ところが、ユキコに青く見えちゃったんですねー。はい、羽生教授、もうすぐ死にます。で、「なんもかんも話してくれ」と言う教授、死期を悟りユキコと契約をします。願いは「30歳になること」・・・WHY?・・・「30歳になって、恋をする!」しかも、お相手は先ほどカフェで出会った、アカリちゃん。学問しかしてこなかった偏こつじじぃが、姿が30歳に戻ったところで期限内にアカリちゃんと恋ができるのか?!願いが叶い、幸せだと感じるとその人間は赤く光って見えるらしい。そして、最後に魔女にキスされて魂をはこんでもらうのですが・・・・さて、どうなる羽生教授!
ま、そんな感じのストーリーです。羽生教授の弟子カタブツ若田部くんがアカリに恋しちゃったり、ハナヨと契約して死んだはずの坂東があの世行きのバスに乗らなくてハナヨのまわりをうろついたり・・・どたばたしながら、前半、休憩の前に・・・までのところは、すっごいテンポも良くて面白かった。蔵さまは後で書くけど最高だし、若田部役のうっちーこと岡田義徳くんも『カノン』とは違う感じに走ってるし、板東役の二瓶さん、普通にうまいし、アカリ役の川原亜矢子も思ってたより声も通るしいいんじゃないの。ハナヨの宮地さんはうまいんだけど、こういう役どころ多いなぁ、で、問題は、ユキコだよ・・・宮本信子ってうまいって言われているけれど、そうなんだろうか・・・映画ではそうだけど、舞台がだめなんだろうか・・・声が・・聞き取りにくいし、なんだかなぁ。でも、物語はほんといいテンポ。満足して休憩へ。
問題は後半だよ。いいんだよ、読めたって。アカリってユキコたちが話してた超高級魔女で、ポイントの高い羽生教授狙って、ここへきたんだろうなぁ、とか、30歳に戻りたいっていうのは、羽生教授、やっぱり、30歳の時恋してたんだ・・・で、その叶わなかった相手が実は、ユキコなんだ・・・。いいんだよ。でも、ほんと前半良かっただけに、後半が、だれました。ユキコのモノローグとか多いんだけど、やっぱり、宮本さんはミスキャストじゃないだろうか・・・。もしくは、演出っていうか、役作りが違えばましだったのかな・・・なんか、ステレオタイプな感じ、最後に向かって羽生教授は恋してたこととか思い出すんだけど、で、アカリとじゃなくてユキコの傍にいることを選んで赤く光ったりするんだけど、私は観ていて嫌悪感すら出てきたの。だってさ、ラスト、わかるやん。「おやすみの前に」ってキスで終るって・・・・。観客に想像させる雰囲気で終ってくれないだろうか、と、祈るような気持だったけど、ベンチでキスするとこで終りました。あぁ、「や、やめてくれーーーー!」蔵さまにキスだとぉ!!物語に入りきれずに、素に戻って、嫌でした。
ウワサでは、川原亜矢子がねーとか、言うのを聞いたけど、一箇所ですね、チャームドばりに魔女ってわかる時に照明とか効果音とか使われるんだけど、すごい高笑いするの。あれは、ちょっとひどい、「おーっほっほっほ」ぐらいか「くすっ」って感じのほうが良くないか?キョーザメしましてよ、わたくしは。あと、全体的に手振りが大きすぎて文化祭みたいな感じも受けたけど、ほんとさすが、板の上の立ち姿が美しいので、私、川原に文句は他にはありません。ユキコは、別の役者の方がよかったでしょう。蔵さまが、いくらステキだったからといって、一部、スタンディングオベーションありましたけど、前半の勢いが後半まで続いてなかったし、私は、できませんでした。パチパチと、蔵さまと岡田くんに拍手を送っただけです。
あぁ、もうこんな行数。蔵さまがどんなにステキだったか、書きたいのに。まぁ、観てくれ!っていうか、そこだけ、もう何度も巻き戻して観させてくれ!私に!っていうくらいステキだった。30歳に戻った時の最初の登場シーン、舞台上手から、下手へ、「君はバネ式?」っていうくらい、全身はねてあっという間に通り過ぎるのさ。もう、それだけでもヤラレタ!「若い筋肉が嬉しい」とかって、はじけまくる、じじぃ。ステキだ!じじぃ言葉が変だからって、魔法で言葉を普通にしようとするのに、失敗を重ねられ、武将風、京都のぼんぼん風、熊本弁?と、中々普通の30歳の標準語人になれない。おもしろかったーー。もともと京都の出だからさ、声もソフトだし、ぼんぼんのままでいってくれていいっ!って感じだったけど、武将風も相当面白かった。肉体のキレもオトコマエ度も、佐々木蔵之介をアピールするための芝居、といっても過言ではない、これは、蔵さまのための芝居です。あぁ、巻き戻したいっ!まじでまじで・・・。ま、それだけに、脚本福島三郎、演出宮田慶子というゴールデンなコンビだけに、惜しい作品でもあるわけです。構築しなおして、再演して欲しいです。
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