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「来て欲しい。」 - 2003年11月01日(土)

紅い衣が美しい峡谷へと出向いた。
先日の猊鼻渓で気付いたことだが案内標識にて
峡谷は英語で“gorge”と表記されており、
気を抜くと“george”と読んでしまいそうになる。

・・・どうでもいいことだ。


とにかく紅葉は綺麗だった。2時間も歩き通しで大変だったが、
道が起伏に富んで曲がりくねっているので、歩を進めるごとに
突然眼前に広がる新たな景色にどんどん引き込まれていった。

折り返し地点での絶景を見ながら食べた岩魚もうまかった。
好天に恵まれたので日焼けが気になるところだ。


峡谷を後にして同じ観光客の数珠繋ぎの列に車を連ねると
メールが届いた。それも5通。全然気に留めていなかったが、
それまでは電波が届いていなかったのだ。

最初の1通は『5時に角田駅集合!』というものだった。
次いで届いたメールは返事を出していない僕に業を煮やして
送ったものだろうと推測したら、いつもの勝ち気な彼女からは
想像もつかない言葉が目に飛び込んだ。


『今日は無理かな。来て欲しい。』


慌てて時計を見ると16:54。
疲れ切った同乗者に事情を告げ、100kmの道程を急ぐ。
初めて運転するIMPREZAは薄暗い街を軽快に駆け抜けた。



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