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東京 - 2003年06月06日(金)

サービスがスタートしたリクナビにさっそく登録してみた。
ここのところ、M2の就職活動の結果に研究室全体が思いっきり
影響を受けているように思う。しかし、研究室配属されて2ヶ月で、
いまだに研究活動の方は論文のテーマすらままならないのに、
就職の心配ばかりしてるのはいかがなものか。それは学生の
本質から外れてるのではないか、と自戒せずにはいられない。
でも、せっかく学問を修めても社会に貢献する場が与えられなければ
水泡に帰するも同然なので、そこらへんはうまく割り切ってみたりする。

もっぱらの話題は夏のビジネス・インターン。要するに短期企業研修。
せっかくの機会なのだからいろんなところを見てきたいと思うのだが、
いくつもまわれるわけもないから、一つに決めなければならない。
自分にとってどんな企業が最適か、夢と現実の狭間で検討中である。

インターンは基本的に首都圏で考えている。
大きなライブがあったり、友人に会いに行ったりと、
年に1,2回は必ず東京へ行くので歩くことには慣れている。

だが、僕は東京という街が苦手だ。

人が単位時間あたりに扱える情報量には限りがあると思う。
入力された情報の中から、自分に有用なものを取捨選択して、出力に変える、
コミュニケーションやマス・メディアにおけるそういうモデルを考えたとしよう。

東京という街は紛れもなく情報発信の中心であるから、発せられる情報は
頗る新しく、速い。そしてとにかく量が多い。(ただし、品質は区々である。)
今いる環境から突然そんな世界に曝されると、入力量が格段に跳ね上がる。
しかし、出力量はほぼ一定である。つまり、その過程において捨てるものが
異常に増えることになる。これに限って言えば、僕はこの“捨てる”という行為が
ひどく敬遠されてならない。十分に吟味して捨てるのであれば何の問題もない。
しかし、粗悪な情報を掴まされて捨てることを繰り返す自分、処理能力上の
必要に迫られて捨てることを選択する自分に嫌悪感と失望感を抱かずには
いられない。その結果としてとめどなく精神をすり減らすこととなるのだ。

何度訪れようが僕にとって東京は遊びに行くための街で、安住はあり得ない。
もし勤めたとしても数年、それが過ぎたら田舎にでも引っ込んで、
薫る風を追い、四季に彩られた木々を愛でながら安穏と暮らしたい。
そう思う。



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