speak like a...child

 

 

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Why Not? - 2003年06月01日(日)

痛い。左足の親指が痛い。頗る痛い。泣くほど痛い。

起きたときはそれほど痛いとは思わなくて、問題なく歩けていたのに、
車に乗ってクラッチを踏んだ途端に激痛が走った。関節の捻挫だろう。
原因はいつも変わらない。寝ながら書棚を蹴飛ばしたのだ。力一杯。
寝相の悪さは翌朝の小言で身に沁みていたが、誰もいないと痛みは
自分に還ってくる。これほどの痛みは久しぶり、もとい初めてだろうか。

このごろ自分の体が嫌いだ。容姿や思考、行動、その全てが嫌いだ。
思考や行動は入れ物の性質に因るのか、と問われれば答に詰まる。
しかし、少なくとも肉体は精神の影響を具現化する。途中に何らかの
媒質を介するかもしれないが、いずれにせよ因果関係はある、と思う。

「この入れ物もそろそろ替え時だな。」

雑踏の中を歩きながらポツリと呟く。すれ違う人は驚くだろうか。
何気ない顔で振り向いて、

「良かったらこの躰、どうです?」

そんな申し出をしてくれる人にそのうち出会うだろう。そのうち。


一時期不眠症に悩まされていたが、ここしばらくは実に寝付きがいい。
灯りを消して眠るまでの記憶は10分とないのだが、意識が抜け落ちる
寸前の、無防備な瞬間が独りでは怖くて、つい受話器に手が伸びる。

「やぁ。」
「どしたの?」

「寝るとこ。」
「なら、はよ寝なさい。」

「うん、だから電話かけてる。」
「あら、そう。」

受話器の向こうは理解に苦しむだろうか。
いや、少しは届くだろう。今はそれでいい。
あとはいつもの他愛ない話題に興じよう。



BGM : 『TOO』 / Fantastic Plastic Machine

ドライビングと瞑想に最適!?



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