speak like a...child

 

 

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岐路 - 2003年03月01日(土)

ゴア(副大統領ではない)がアパートからいなくなったという連絡を受けた。
ミヤに聞いてみると2月いっぱいで実家に戻ったという。ゴアはオレと
小学校から中学、高校、そして大学まで一緒になった奇特なヤツで、
1年浪人していたので今春卒業なわけだが、この時期に部屋を
出たということは1月の院試の結果が思わしくなかったのだろう。

彼も他学部の院を志望していたから、その難しさは承知していたはずだが、
いかんせんこの時期まで進路決定がずれ込む文系学部は結果次第では
シビアな現実が突きつけられるわけで、そこらへんが不憫でならない。
進学希望者は進路未決定の不安と卒論の重圧をまとめて背負うのである。
落ちたからといってすぐに都合良く就職先が見つかるわけでもない。
人によっては研究生や科目等履修生として在籍しつつ再挑戦を目指したり、
別の進路を模索したりするのだが、さすがに彼の選択には2度目の浪人は
なかったのだろう。そういった決断の早さ一つを採ってみても頭の切れる男
という印象は初めて会った頃と変わらない。

一見、潔い引き際に見えるが、彼はまだ諦めていないと思う。
常に努力を怠らず、さらなる可能性を模索し続ける男である彼が、
これでおとなしくどこか無難なところに納まるはずがない。
牙を磨きながら虎視眈々と次の活躍の場を狙っている。
そんな気がするのである。

彼との縁はこれで終わりではないだろう。
いつか再び同じフィールドで相見える予感すら容易い。



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