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「当たります。」 - 2002年07月26日(金)

いつものようにスーパーで買い物をしていたら、
綿棒の横でパッケージに「当たります!」の文字が見えた。
懸賞付きのコンドームだった。(以下、ゴムね。)

いや、そんなんむやみに当たられても困るダロ、と
つっこみを入れたくなるのはオレだけだろうか。
友人はゴムを着けてて大当たりを叩き出した。
「ある意味オレの勝ちだ。」なんて悲壮な面持ちで言ってたが、
勝負に勝って試合に負けるというのは常にそういうものだ。

先日、女友達とSEXの話をしたときはたいそう驚いていた。
ゴムを着けてても100%じゃないということを知らなかったらしい。
無知を責めるつもりはないが、立派な大人の女性にとって
そのことが常識じゃない現代社会はどこかに欠陥があると思う。

ゴムが100%信頼できないというのは仕方ない。
元から穴が空いてたとか劣化していたというのは論外だが、
製造の過程でゴム繊維が均一にならない場合がある。
そこが何らかの拍子に破れることもあれば、
精子がその繊維の間を普通に通過してしまうこともある。
とにかく微細な世界であるから普段の常識じゃはかれない。
どっかのメーカーが保険(補償金)をかけるようなことをぬかしていたが、
デキちまったら元も子もないのだ。もう前には戻れないのだ。

幸い、その子の彼氏はしっかりしたヤツで、着けてても中で
果てることはないそうだ。ある程度の危機管理はできてるらしい。
そこまで言ってて何が“しっかりしたヤツ”なのか分からなくなった。
正しく避妊をすることがしっかりしてるのか、
養っていける社会的地位に就くまでSEXしないのが偉いのか、
はたまた結婚するまで一切しないのがよろしいのか。
分からない。

オレは生物学的に雄だから、いかんともしがたい衝動というのはある。
生理的欲求をこらえるのが美徳なのか、素直に従うのが正常なのか。
人間は日常の至る所で問題に直面する。
それに気付かないで素通りする気楽さが欲しい。

人生の様々な局面において勇敢と無謀は紙一重であるという。
それは結果のみによって左右されるからだ。
なんとも浅ましい決定因子だが、この(3+1)次元の世界において
人間は時間軸に働きかける能力を持ち得ないから当然と言えば当然だ。

無謀ばかり繰り返す者は愚かだと罵られ、
一度でも勇敢に成功を修めた者は英雄と讃えられる。
しかし、いずれもその本質には大差はない。

人生が終わるころ、
オレは幸せな愚者であろうか、
それとも不幸な賢者であろうか。


ところで、ゴムの懸賞でいったい何が当たるんだろう。
最低でも15万円くらいの懸賞がつかないと割に合わないぞ。
経済的な問題だけじゃなくて精神的、肉体的なダメージは計り知れないんだから。



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