speak like a...child

 

 

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長い夜 - 2002年05月05日(日)

東京6日目。
たまった疲れをとるため昼まで寝る。
思えば、家主のエド君を放りっぱなしなので午後から一緒に出かける。

QUEENのBrian Mayのエフェクターのことで世話になった人に会いに
上馬の楽器屋さんに行く。世田谷区上馬。フーチークーチー。
プロ向けの楽器や機材を置いてる店で実に楽しい。
エドはディレイが気に入ったようだった。
目当ての人にも会えて、少しGUILDを弾かせてもらう。
とは言っても、QUEENの曲は大して弾けないので
GUILDにTBにAC-30という組み合わせに気後れしてしまい、
他の曲を弾くのも悪いかなーと思って大して何も弾けずに終わる。

その後、遅めの昼食でラーメンを食ってお茶の水に行ってみる。
楽器屋が多いとのことだったが、大した店はなく目当てのベースも
見つからないまま、頭の悪い店員と少し口を利いてやって後にする。

歩き疲れたので中野に帰っておとなしくする。
ところが物語はここから加速する。
0時ころになってゴロゴロしていると、エドが言った。

「バイク貸すからちょっと走ってきたら?」
「ああ、いいねぇ。」

知らない街を歩きまわるのが大好きなオレは即答してしまった。

エドのバイクとは言っても原付である。
クラッチやギヤがあるやつでバイクの小さいヤツ。
仙台で乗っているのはスクータータイプだが、
なんとかなるだろうと思っていた。これが誤算だった。
始動・操縦の簡単な説明(ホントにテキトーだった)を受け、
いざ出発・・・しない。
もう一度エンジンかけて出発・・・しない。

初めて自動車に乗ったときもそうだったが、
クラッチとアクセルの関係に慣れるまで
けっこう時間がかかるものである。
結局10回くらい(それは多すぎだろ)エンストを繰り返した後で発進し、
夜の街へと繰り出した。
徐々にギヤを上げてスピードを上げる。
ギヤが何段あるのか聞くのを忘れたのでとりあえず上げていくと
4速の次がニュートラルで次が1速だった・・・らしい。
だいたいニュートラルになった時点で気付けば良いのだが、
ギヤを下げる術を聞いていなかったので、このままニュートラルで
走るわけにもいかず、つい1速に入れてしまったのだ。

『ギュゥゥゥゥゥゥゥーン。』

凄まじい勢いで減速する。死ぬかと思った。やはり2輪は怖い。

それでもなんとか運転に慣れたころ、次の事態が発生した。
エンジンが止まったのである。すかさずエドに電話。
「あー、ガソリンかな。予備タンクあるから開けてみて。」
言われた通りにやってみる。なんとかエンジンはかかった。
そしてしばらく走って停止。当然ガス欠だ。
予備タンクの容量でガソリンスタンドを探せなかったオレのせいか?
しばらく押して歩いてガソリンスタンドを探してみる。
しかし、行けども行けどもラチが開かないのでエドに電話。
現在地を確認して最寄りのガソリンスタンドを聞いてみる。
「あ〜、そこから逆方向に歩くと環七あるから〜。」
逆っすか。さんざん歩いたのに。東京は冷たい街だこと。
アスファルトが砂漠に見えるわ。なんて思いながら歩く。
途中、泣き崩れそうになったのでゆきっちにメール。
返事が来てやったーと思ったら、ゆきっち笑ってる。
シクシク。(;。;)
まあ、笑いがとれたので良し。体張った甲斐があるってもんだ。

かなり歩いて環七にぶつかる。エドに連絡。
「あ〜、今からガソリン持って行くから〜。」
サスガだ。助かる。
しばらくして、暗闇の中を不気味なシルエットが動き回る。
エドだ。インラインスケートで来やがった。
そうだった。予想すべきだった。
こいつは以前、駅のホームでもインラインで移動して駅員に
後ろから抱き締められた(羽交い締めにされた)のだった。

とにかく意表を突かれたオレはどっと疲れが出てきた。
そしてガソリンを補給して、再びエンストの旅へ。
道に迷いながらもアパートにたどり着いて就寝。
とんだ休養日だった。



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